フィンランドは知られざるビール大国! 国産ビールも種類豊富

屋外テラスバー

白夜が続く夏のあいだは、昼も夜もバーの屋外テラスで陽気に飲み続けるフィンランド人

フィンランドのお酒というと、隣国ロシアの影響あってかウォッカなどの強い蒸留酒ばかりのイメージを持っている人が多いようですが、実際のところ日常的に最もよく飲まれているのは断然ビール。とりわけ真夜中でもほの明るい夏のあいだは、こぞってバーの屋外席や、海や湖の港に浮かぶパブに改造された船のデッキを占拠し、ビールグラス片手に時間を気にせず飲み続けています。ともあれおうちでも、バーでも、ピクニック先でも、さらにはサウナのなかでも、文字通り「浴びるように」ビールを消費するフィンランド人たちの下腹部が歳とともにムーミンみたいになっていくのは、もはや仕方ないことなのかも!?

ビール種類

定番の銘柄は、これら以外にもまだまだあります!

それだけ需要も高く、かつ国産品の購買意欲が強いフィンランドだけに、世界的には有名でなくとも国産ビールの銘柄はかなりたくさんあります!ざっと代表種を数え始めたら片手ではとても収まらず、それぞれ風味に個性があって好みも見事に分かれるので、まさに甲乙つけがたしといったところ。

全体的な傾向としては、ラガーやピルスナーなどの低温発酵の種類が多く、苦味が抑えられていてほんのり甘いタイプのものが多いと言えます。またフィンランド人のビール嗜好の特徴として、あまり冷えておらず(常温でもOK)、泡立ってないものがお好み。それから、ビールはジョッキではなく持ち手のついていない大口のグラスで飲み干すのが主流です。バーで一見お茶のような泡なし持ち手なしのぬるいビールが出てきても驚かないでくださいね。

是非試してほしいオススメ国産ビールBest3

3種ビール

筆者おすすめのフィンランドビール3種。右から、カルフ、サンデルス、ラピンクルタ

それでは数あるフィンランド国産ビールのなかから、旅のあいだに是非お試しいただきたい銘柄ベスト3をご紹介しましょう!

カルフ(Karhu)/シネブリコフ社
混戦のフィンランドビール界でも人気1,2位を争う代表ビールが、銘柄が意味している「熊」がトレードマークのカルフ。熊はフィンランドでもっとも神聖な動物の王者なので、ブランドイメージもそこに依拠しています。カルフは、1920年代に西部の小都市で醸造が始まったという歴史あるペール・ラガー・ビール。まったりとした琥珀色で、フィンランドビールらしい濃厚さと甘みがあり、特有の香ばしい後味が人気です。怖そうなのにどこか愛嬌のある熊のマークのインパクトが、パッケージ・デザインファンたちにも大人気。

サンデルス(Sandels)/オルヴィ社

1700年代の戦争の英雄、ヨハン・アウグスト・サンデルスの名前にちなんだ銘柄で、ラベルに描かれているのもまさに彼の肖像。醸造元は、ほかにも有力な銘柄をいくつも売り出しているオルヴィ社です。定番のペール・ラガー以外にダーク・ラガー、小麦ビールなども展開しているサンデルスは、口に含んだ瞬間に甘みと香りが広がるものの、かなりドライな飲み口で喉越しもさっぱり。とりわけ在住日本人の評価が高いことからも、日本人が慣れ親しんだ味に近いのかもしれません。

ラピン・クルタ(Lapin Kulta)/ハートウォール社
「ラップランドの金」を意味する名前のとおり、もともと北極圏付近の川辺の醸造所から生まれ、今もフィンランドや北極圏の清らかな水と小麦から作られるピルスナービールです。現在の醸造元は、フィンランド屈指の飲料メーカー、ハートウォール社。フィンランドビールのなかでは群を抜いて泡立ちが良く、程よい甘みと爽やかさが特徴の軽いビールなので、食事との相性も良好(フィンランドのバーでは一切のおつまみなしにビールだけを飲み続けるのが習慣なのですが)。特にラップランド旅行の際にはぜひとも味わいたいビールですね。

購入の際には、アルコール濃度のチェックも忘れずに

濃度違い

同じ銘柄でも、アルコール濃度は商品によってさまざま。数値の高いものは専売酒店アルコに行けば買うことができる

フィンランドビールは、同じ銘柄でもさまざまなアルコール濃度のものが売られているのが当たり前。通常は4.5~4.7パーセントで、これらはスーパーマーケットでも普通に売られていますが、例えばアルコール濃度が高めのお酒を扱う専売店アルコ(Alko)に行けば、5~8パーセント台に達する高アルコール濃度のビールも手に入ります。お酒をアルコで買う場合は、つい想定外の高アルコール濃度のビールを買ってしまって酔いつぶれないよう、数値を選定して買い求めるようにしてくださいね。

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アルコ

主要ショッピングセンターのなかなどにある酒の専売店アルコのロゴ

ところで購入用のフィンランドビールは、各サイズの缶ビールのほか、330ミリリットル入りの、どこでも手軽にラッパ飲みできる小瓶が主流です(日本のような大瓶・中瓶は存在しない)。またお店によっては、同じ商品でも常温ストックされているほうが若干安く売られます。空瓶や缶は、スーパーマーケットの入口付近にあるリサイクルマシーンに戻せばわずかながらお金が手元に戻ってくるので、うかつに捨ててしまわないように。

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