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"パークハウス常磐松"高級住宅たる由縁とは(2ページ目)

鎌倉時代にまでさかのぼる逸話の地「常盤松」。その丘の上に建つ、ハイグレードを極めたマンションの構想はいかなるものか。素材選びから構造に至るまで徹底して作りこまれたその中身をご紹介しよう。

坂根 康裕

執筆者:坂根 康裕

高級マンションガイド

和の本質

外観パース
ガラスで包み込んだ建物を囲むルーバー状のステンレス柵が美しい。まるで回廊式の層塔のようだ
伝説的ともいえる常盤松の由来と宮家の借景。その特殊なロケーションから「このマンションを設計するにあたり、その基本概念を「日本の美意識」に設定したのは、ある意味必然的だった」と清水氏(三菱地所設計・住環境設計部参与)は言う。しかも「表層的ではなく本質的なその良さを、日常の暮らしの中で取り込めるように意識した」。

まず外観は、連続する大開口面・水平フィン・ルーバーにより伸びやかな水平ラインを持たせ「邸宅」感を強調。特にここまでの大開口面は集合住宅ではかつてないほど。これは、梁・柱がスリムになるという免震構造のメリットを十分に活かした結果といえる。

外壁はグレーグリーン系の上品なボーダータイルを採用。表情豊かな壁面になる様に、職人の手により1枚1枚少しずつ異なる表情が与えられている。街並みとしての佇まいに十分配慮した上で、とても雅な印象に仕上がっている。

またエントランス周辺は、しだれ梅をはじめとする植栽や坪庭を巧みに配置しつつ、「内と外の緩やかなつながりを生む雪見障子の発想を応用」(同部 待井氏)。さりげない気配の広がりは、自然な心地よさを醸し出す。

そして各部の色調には「光沢感のある銀ねず、抹茶、紫など、日本人が本能的に美しいと感じる伝統の色を用いた」(同氏)。そもそもパークハウスは、品質チェックや施工の監理には定評があるが、優れたデザインや機能をディテールまで追求する一面はあまりクローズアップされていない。特注した銀糸の織り込まれたカーペットや玄関ドアハンドルなど今回も新しく開発された素材や部材が少なくない。これらは是非とも、モデルルームで堪能してもらいたいところ。

免震の利点とは

玄関ドア
通常のレバーハンドルの様に見えるが、実はプッシュプルになっている。機能とデザインは本来一体として発想する、の好例
さらに特筆すべきは、16戸という規模でありながら免震構造を採用していること。安倍氏(三菱地所・パートナー事業部)によれば、「そのロケーションを好むであろう人のライフスタイルをイメージし、それをできるだけ具現化した事業企画を行う。免震構造は安全、安心に暮らす上で大きな要素。デザインやプランだけでなく住まいの本質的な機能も大切にしたかった」と語る。

建物の倒壊や破損ならずとも、貴重な陶器や美術品など一点物の所蔵を想定し、あらかじめ配慮したということだろうか。

工事が完了した後には「常盤松の碑」がマンション敷地内に戻され、このマンションと共に大切に後世に受け継がれていくことだろう。


現地案内図
東京メトロ半蔵門線、銀座線、千代田線「表参道」駅から徒歩11分、東急東横線、JR山手線、「渋谷」駅新南口から徒歩12分 。専有面積は118.15m2~196.11m2。総戸数16戸のうち10戸は事業協力者分となる。パークハウスギャラリー赤坂倶楽部にてプレゼンテーションルームが5月中旬オープン予定。もちろん性能表示システム「チェックアイズ」が導入されている

【関連サイト】「パークハウス常磐松」オフィシャルWEBサイト
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