目黒区の超高層マンション「クロスエアタワー」が竣工
低層住宅街の多い目黒区にタワーマンションが竣工した。地上42階、総戸数689戸の「クロスエアタワー」である。事業者(特定建築者)は東急不動産他3社。分譲戸数は地権者でもある東京都の保留床48戸分が加わり計491戸。現在9割方が契約見込みだそうだ。交通アクセスは、東急田園都市線「池尻大橋」駅から徒歩5分。246号線とその上を走る首都高3号線の脇の歩道を歩いていくアプローチだが、じつはバス便が便利である。城南エリアを網の目のように走る東急バスのいくつかの路線が渋谷に向かって集結する場所であり、朝の通勤時間帯などは1時間に何本と表記するよりも、数珠つながりの状態といったほうが実態を言い表しているだろう。帰りはマンションの目の前がバス停になる。
目黒区の大型タワーマンションといえば、「恵比寿ガーデンプレイス」内の「恵比寿ガーデンテラス」が有名。以来、久々の超高層プロジェクトである。中目黒から山手通りを北上すると目の前にそびえ立つ。ランドマークらしいロケーションといえよう。
区立大橋図書館が併設
クロスエアタワーは、茶褐色の基壇部とホワイトの基準階、それに最上層2層がダークに色分けされている。茶褐色にはエントランスをはじめとするマンションの共用部(6階)が集まっているが、特筆すべきは目黒区の図書館(現存の大橋図書館が移転)、地区サービス事務所、それに隣接する大橋ジャンクションの屋上に設けられた屋上庭園(すべて9階)に接続できる点。また、生活利便施設となるスーパーマーケット(2階)も入居する予定だ。メインエントランス「グランドエントランス」から「グランドロビー」周辺は至って正統な印象である。屋外に設けたカスケードは、天井高7mのロビーに向かって水を落とし、薄く切り取った大理石の模様を柱内部に埋め込んだ照明が映し出すといった演出。午前の陽が心地良く降り注ぐ東の角に設けた。コンシェルジュデスクがメインとサブをつなぐ廊下の間に置かれたのが、都心のホテルのようで快適に思えた。