栄養管理/栄養管理の基礎知識・食事バランスガイド

アラフォーから・体の中から炎症・酸化を抑える方法

私たちの細胞は加齢や乱れた食生活、紫外線に大気汚染、ストレスなどにより常にダメージを受け続けています。ダメージを受けた細胞は、肌の健康をはじめ体の老化、がんなどにつながる可能性があるといわれています。きれいで元気な体を作りましょう。

一政 晶子

執筆者:一政 晶子

管理栄養士・米国登録栄養士(RD) / 栄養管理・療養食ガイド

内側から輝く美しさを作るには食生活から

きれいな細胞はきれいで健康なカラダ作りの基本です。きれいな細胞を保つ働きがあるとして、抗酸化作用や抗炎症作用のある食べ物が注目されています。抗酸化作用は有害物質である活性酸素を除去する働きがあると言われています。また、抗炎症作用は、体の炎症を抑えることで関節の痛み、心臓病、がん、アルツハイマーなど慢性的な炎症に影響される病気の予防に効果があると言われています。炎症・酸化を引き起こす原因の一つは乱れた食生活であり、悪化により免疫力のバランスを乱すとされています。

英語圏ではよく知られているフレーズに「You are what you eat」というのがあります。これは「あなたは、あなたの食事そのものだ」、「あなたという人は、あなたの食べるもので表される」といった意味です。これは1820年代にフランスではじめて使われたフレーズが、100年後の1920年代頃に英訳され、アメリカで1970年頃に食育に使用されたのを機に広く浸透したそうです。

食べ物は私たちの健康を大きく作用します。抗酸化作用や抗炎症作用を意識した食べ方は、病気予防を超え、オプティマルヘルスの域に達するものです。

食生活のポイント

抗酸化作用のあるものを食べよう
果物や野菜には抗酸化物質が多く含まれ、老化や病気などの原因になる活性酵素を除去する働きがあると言われています。がんなどの予防にも果物・野菜などをしっかり食べる事が大切だと考えられています。

たんぱく質は選んで色々食べよう
牛肉、豚肉、鶏肉などの動物性タンパク質に含まれる脂質は炎症を起こしやすいと言われています。動物性の肉や乳製品は低脂肪のものを選ぶとよいでしょう。植物性のタンパク質は豆類、豆製品、ナッツ類などに含まれます。魚に含まれるオメガ3脂肪酸には、炎症物質の生成を抑える働きがあります。タンパク源は色々な食材から摂取するとバランスがよくなります。

炎症を抑える脂のバランス
炎症

魚と薬味で抗炎症効果

オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸のバランスが健康維持には大切で、炎症を抑えるためにも、オメガ3脂肪酸をしっかり摂取してバランスを保つ必要があります。しかし一般的な日本人の食生活では、オメガ6脂肪酸の比率が高くなっています。オメガ6脂肪酸は一般的な植物油はじめ紅花油、ひまわり油、コーン油、に多く含まれます。ほとんどの人が既にオメガ6脂肪酸を摂りすぎる傾向があるので、自宅で一般的な料理に使う油は、オリーブオイル、キャノーラオイル(菜種油)を選ぶようにしましょう。

抗炎症作用のある薬味を食べよう
生姜、玉ねぎ、ネギなどの薬味は日本人にとってなじみの深い食材であり、抗炎症作用があります。私たちの食卓とは切っても切り離せない食材だと思いますが、コンビニのお弁当やファーストフードが多い人は、あまり摂取できていないと思います。薬味を使って食事の味と栄養をアップさせましょう。

トランス脂肪酸は可能な限り摂らない
トランス脂肪酸は炎症を引き起こす最も悪いとされる脂で、悪玉コレステロール、動脈硬化、心臓疾患、ガン、免疫機能、不妊、アレルギー、アトピーなどへの悪影響が報告されています。マーガリンなどの塗り物、インスタントラーメン、市販の焼き菓子、菓子パン、ファーストフードのポテトやチキン、冷凍食品の揚げ物などに多く含まれています。トランス脂肪酸の多い物は、栄養価が低い食べ物が多いので控えめにするのがベストです。

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