「面倒くさい」というつぶやきから意識する不運感
自分がよく使う言葉を振り返ってみよう
この気持ちを共有することで、お互いの煮詰まった気分が少し楽になりますが、やはりそれだけでは終わらないはず。「面倒くさい」に引きずられ、「なんで、こんなことしなくちゃならないの!」「あいつのせいだよ、きっと」といったように、その場の勢いで毒気たっぷりな言葉が次々に飛び出してしまうものです。
こうなるとグチの応酬が止まらなくなり、当初は思ってもいなかったような口汚い愚痴、悪口へと発展していきます。最初は、ただ「面倒」と感じていた程度なのに、いつの間にか「自分はツイていない」といった不運感、「悪いのはあいつだ」といった他責感が確信となってしまい、ネガティブな思いに囚われてしまうものです。
この場合、最初に口に出す言葉が毒気のない言葉だったら、だいぶ感じ方が変わっていたはずなのです。たとえば、「面倒くさい」に似た言葉には、「手間がかかる」「ややこしい」「煩わしい」という言葉があります。「この仕事、ちょっと手間がかかるね」「ややこしいね」「仕事が増えると、煩わしいね」こんな言い方をすれば、急激に不運感や他責感にまで発展することはないのです。
このように、ちょっとした言葉の使い方一つで、相手に与える印象だけでなく、自分自身や他人、環境、過去や未来へのイメージがガラリと変わります。ぜひ、普段何気なく使っている毒気たっぷりの言葉をそのまま吐き出さず、他の言い方で口に出してみてください。言葉づかいを変える習慣を身につけるだけで、ストレスもぐんと減っていくと思います。