英文メール丁寧の度合い“Level of Politeness”
英文メールの丁寧さの度合い
上司や顧客に出すメールの場合、様々なシチュエーションにおいて、どんな文章が失礼がなく、かつ効果的なのかに、英語のネイティブでない私たちは常に頭を悩ませています。
英文作成においてネイティブが心がけているのは、以下の2点であるといわれます。
1.誰に対して書いているのか?
2.何について書いているのか?
まず、
この2点を押さえると使う文章の丁寧さを使い分ける視点を持つことができるようになります。
1.誰に対して書いているのか?
は、下記の4つに大別することができます。(細かく分ければ他にも分別は可能ですがここでは、とりあえず4つとします。)
A. 顧客 formal
B. 上司 formal / neutral
C. 同僚 neutral
D. 部下 informal / neutral
2.何について書いているのか?
は、状況により様々な内容が想定されますが、謝罪、要求、問題、確認によって、使われる表現が異なってきます。
常に、『誰に』・『何を』という2つの視点から書く
丁寧さの度合いは、日本人が一番気になるところでもあります。
1.(誰に)顧客に対して
2.(何を)依頼のメールを書く場合、
A. 顧客 + 依頼 = フォーマル
B. 上司 + 依頼 = フォーマル
C. 同僚 + 依頼 = ニュートラル
D. 部下 + 依頼 = カジュアル
になります。
「月末までにご送付お願いいたします。」
という依頼の文章でも、以下のように丁寧さを変えて書くことができます。
A. 顧客 + 依頼 = フォーマル
B. 上司 + 依頼 = フォーマル
C. 同僚 + 依頼 = ニュートラル
D. 部下 + 依頼 = カジュアル
上が、フォーマル、下に行くほど、カジュアルな表現になります。
A. It would be highly appreciated if you could deliver them by the end of this month.
B. I would be grateful if you would deliver them by the end of this month.
C. I would like you to deliver them by the end of this month.
D. Would you deliver them by the end of this month?
また、さらにカジュアルな言い回しとしては、
D. Is it OK with you, please deliver them by the end of this month.
少し丁寧な感じを出したければ、
D. If it's OK with you, would you please deliver them by the end of this month?
と、以上のように使い分けることも可能です。
日本語でも同じ部分がありますが、依頼ごとをする際、AやBのように、まずは感謝やありがたさを表現する言葉を入れるとより丁寧な伝わり方をする、というのは心がけておくと便利かもしれませんね。
但し、同僚・部下に対するメールでは、ニュートラルからカジュアルに変化する場合や、カジュアルからニュートラルに変化する場合も当然ありえます。
さらには、顧客、上司であっても、書く内容が、確認であった場合には、フォーマルではなく、ニュートラルな形式が選択される場合もあります。
今回は、大まかな視点としての、2つのポイントをご紹介しましたが、まずは、この2つを押さえておくと、少しでもネイティブの持つセンスに近づくことができ、毎回、迷ってしまう、英文メールの形式の選択を少しは緩和することに役立つと思います。
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