世界遺産/インドの世界遺産

ハンピの建造物群/インド(4ページ目)

デカン高原の信じがたい絶景と、ドラヴィダ様式の無数の廃墟、ひなびた農村風景が一体となった古都ハンピは、個人的に考える「もっとも美しい世界遺産」のひとつ。今回はヴィジャヤナガル朝の首都でありながら、400年の間忘れ去られていた幻の都、インドの世界遺産「ハンピの建造物群」を紹介する。

長谷川 大

執筆者:長谷川 大

世界遺産ガイド

ハンピの建造物群への道

ヤギとアチュタラーヤ寺院

ヤギとアチュタラーヤ寺院。野生のサル、半野生の水牛、放牧されたヤギはあちらこちらで見かけられる

■エアー&ツアー情報
トゥンガパドラ川とウシ

トゥンガパドラ川とウシ。背後の遺跡はナンディー寺院

ハンピは南インド、デカン高原中央部にあり、アクセスはあまりよくない。近郊の空港はバンガロール、ゴア(パナジ)、ハイデラバードなどになるが、いずれも日本からの直行便はないので、デリーやムンバイなどインドの諸都市や、香港、クアラルンプール、シンガポールなどを経由する。格安航空券やLCCを利用して10万円前後から。

■インドの国内移動
ハンピからバスで30分ほどの位置にあるホスペットという町が起点になる。バンガロールからホスペットへはバスや電車で9~11時間程度。ゴアやハイデラバードからはバスで10~12時間。

■周辺の世界遺産
ホスペットからバスで約6時間の位置に「パッタダカルの建造物群」がある。またゴアを起点とするなら「ゴアの教会群と修道院群」を訪れることもできる。

 

少々ヘビーな旅になるが、ムンバイ(「チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅」「エレファンタ石窟群」)→アウランガーバード(「アジャンター石窟群」「エローラ石窟群」)→プネー→バッタダカル(「パッタダカルの建造物群」)→ホスペット、ハンピ(「ハンピの建造物群」)→ゴア(「ゴアの教会群と修道院群」)というルートで移動すれば多数の世界遺産が見学できる。

ハンピの建造物群のベストシーズン

マタンガの丘から北西方面を眺める

マタンガの丘から北西方面を眺める。白いピラミッドがヴィルパークシャ寺院の東コプラム、その左の小さな建物がヘーマクータ寺院群

ハンピはとても温暖で、1年を通じて大きな気温の変化はない。もっとも暑いのは3~5月で、平均最高気温が約33度、平均最低気温が約22度。これ以外の時期はだいたい同じで、平均最高気温は約24度、平均最低気温は16度程度。

雨期は5~11月で、特に5月と8~10月はもっとも雨が降るが、降水量は日本の夏程度。一方、乾期はほとんど雨が降らない。

世界遺産基本データ&リンク

マタンガの丘から眺めた北側の景色

こちらはマタンガの丘から眺めた北側の景色。岩だらけの荒涼たる大地をトゥンガパドラ川が縫うように流れている

ヴィッタラ寺院、マンダバの装飾柱

ヴィッタラ寺院、マンダバの装飾柱

【世界遺産基本データ】
登録名称:ハンピの建造物群
Group of Monuments at Hampi
国名:インド
登録年と登録基準:1986年、文化遺産(i)(iii)(iv)

【関連記事&サイト】

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