クリエイティブオフィスキュー 鈴井亜由美社長にインタビュー
大泉洋を生んだ北海道のタレント事務所クリエイティブオフィスキューが、設立20年を記念して、書籍『CUEのキセキ ~クリエイティブオフィスキューの20年』(メディアファクトリー)を発売しました。マンションの一室で起業してから、日本でもっとも注目されるタレント事務所の一つになるまでのストーリー。出版を機に、超人気番組『水曜どうでしょう』(HTB)にも「副社」として登場する鈴井亜由美社長(2012年8月、社長に就任)にインタビュー取材させていただきました。20年前、タレント事務所を設立した理由
CUEのキセキ クリエイティブオフィスキューの20年
楽しく本を読ませていただきました。カッコいいサクセスストーリーではなく、起業当時の等身大の不安や悩み、緊張感などがリアルに伝わってくるような内容ですね。
タレント事務所を作るに至ったきっかけはどんなことだったのですか?
亜由美社長:
最初からタレント事務所を作ることが目的だったわけではないんです。自分が会社員をやりながら劇団の舞台に立っていたとき、CMやテレビ番組のお仕事もいただくようになってきたんですよね。そういった露出をすることで、劇団の動員数が増えるということがわかってきて、劇団とマネジメント事業、両方できればスキルアップも含めて、相乗効果があると思ったことがきっかけです。
ガイド:
それはすごいですね。動員だけではなく、もっと先を見据えていたと。
亜由美社長:
北海道にそういったタレント事務所がなかったんですよ。劇団はいくつかあったのですが、出演依頼などはテレビ局などから役者が直接連絡をいただいていたんです。マネジメント会社があれば、ビジネスにもなるし営業提案もでき、テレビ局も含めてみんなが幸せになるのではという実に思いつき的な発想でした。
いつかビジネスはするだろうなと思っていた
ガイド:不安はなかったですか?
亜由美社長:
20代でしたから、若気の至りです。何も考えていなかったんでしょうね(笑)。不安はないというか、自分がやるしかないというか。
ただ、前から、いつか自分でビジネスはするだろうなという感覚はもっていました。
何かを仕掛けることが好きで、学生のときも友達とよくビジネスの話をしていましたね。
ガイド:
タレント事務所を立ち上げた当初、最初からここまで成功すると思っていましたか? 大きくしたいとは思っていたんですか?
亜由美社長:
ここまで大きくなるとは全然思ってなかったです。ただ、大きくしたいとは思っていました。ただ、どうやったら大きくできるかは全然わからなくて(笑)。小さな会社の経営に関する書籍を読んでいたこともあるのですが、字面だけだとなかなか頭には入ってこなくて。やはり自分で動かなくちゃダメだと思いましたし、人脈作りが大事だということを実感しました。