京都グルメ/ミシュラン星、獲得店

ミシュランガイド京都・大阪・神戸・奈良2012 特集(6ページ目)

ミシュランガイド京都・大阪・神戸・奈良2012の特集記事です! 個人的な感想と解説を交えながら、今回の結果について御紹介していきたいと思います。

執筆者:麻生 玲央

綺羅星に輝いた総数、296店!

奈良と言えば「鹿」。近くで見ると実に可愛いのです

奈良と言えば「鹿」。近くで見ると実に可愛いのです

今回の結果を受けて一番感じたのは、「今や関西のレストランシーンは世界に誇れるレベルにある」ということ。東京一極集中型の首都圏とは違い、関西はそれぞれのレベルと層の厚さ、そこから生まれる多彩さが魅力ですし、今や関西のレストランシーンは、星の総数をもってしても、世界中にその勢いと個性の強さを見せつけてくれています。

世界中、どこを探してもこれだけ☆に溢れた美食都市郡は他にないでしょうし、今や真の美食王国は関西だと言っても過言ではないと思います。

ただ、忘れてはならないことが一つだけあります。それは、関西のレストランシーンは、星が付かなくても「安くて旨い店」が本当に多いということです。

もし、関西に食を求めて訪問される時は、星付き高級店だけではなく、星は付いてなくても個性と味と値段で勝負している、財布に優しいカジュアル店にも是非ご訪問くださいませ。

「店」との出会いは「人」との出会いでもあります。皿の上の感動も大事ですが、出会いが生み出す感動も、ご馳走の一つ。出会って食べて笑って、それが関西の食を愉しむ一番の方法なのではないでしょうか。
世界的観光都市「奈良」がさらに盛り上がるundefined(C)MICHELIN2011

世界的観光都市「奈良」がさらに盛り上がる (C)MICHELIN2011

とはいえ、今回のミシュランガイド京都・大阪・神戸・奈良2012の発売で、関西のグルメシーンが全国・全世界から注目され盛り上がり、一層の活性化に繋がれば、それは実に素晴らしいことだと思っていますし、そうなることを心から願っています。

その上で、最後に一言。
前回、前々回にも書きましたが、本当の三ツ星は、皆さんの愛する店の数だけあります。

影響力のあるガイド本がどういう評価を下したとしても、自分の愛する店、料理を大事にし続けてくださいませ。

本当の意味で、レストランが星の数に関係なく光輝き続けられるのは、純粋に店を愛することのできる「お客様」である皆さんあってのこと。レストランは女性と同じ。愛されるほどに輝きます。

また、レストラン側も、星の数よりも、目の前にいる「お客様」を星の数よりも大切な存在として、リスペクトしていってほしいですね。

三ツ星を目指したり、利益を出すことも大事かもしれませんが、不景気の今、大変な時期だからこそ、「お客様を幸せにする」という、レストランにとって最も大事なことを見失わないでいただきたいな、と思うのです。

料理は人、お客様も人。人と人の関係が生み出す喜びには、星の数なんかいくらあっても足りません。「出会い」こそ、人生における最高に贅沢な「ごちそう」なのですから。

ま、何はともあれ。エトワールを獲得した料理人さん・シェフの皆さん、心からおめでとうございます! そして外食好きの皆さん、これからも美味しく幸せな食べ歩きを続けていきましょう!

☆書籍データ
タイトル: ミシュランガイド京都・大阪・神戸・奈良2012
発売日: 2011年10月21日(金)
価 格: 日本語版 定価2400円+税、(税込2520円)
発 行: 日本ミシュランタイヤ株式会社

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