綺羅星に輝いた総数、296店!
奈良と言えば「鹿」。近くで見ると実に可愛いのです
世界中、どこを探してもこれだけ☆に溢れた美食都市郡は他にないでしょうし、今や真の美食王国は関西だと言っても過言ではないと思います。
ただ、忘れてはならないことが一つだけあります。それは、関西のレストランシーンは、星が付かなくても「安くて旨い店」が本当に多いということです。
もし、関西に食を求めて訪問される時は、星付き高級店だけではなく、星は付いてなくても個性と味と値段で勝負している、財布に優しいカジュアル店にも是非ご訪問くださいませ。
「店」との出会いは「人」との出会いでもあります。皿の上の感動も大事ですが、出会いが生み出す感動も、ご馳走の一つ。出会って食べて笑って、それが関西の食を愉しむ一番の方法なのではないでしょうか。
世界的観光都市「奈良」がさらに盛り上がる (C)MICHELIN2011
その上で、最後に一言。
前回、前々回にも書きましたが、本当の三ツ星は、皆さんの愛する店の数だけあります。
影響力のあるガイド本がどういう評価を下したとしても、自分の愛する店、料理を大事にし続けてくださいませ。
本当の意味で、レストランが星の数に関係なく光輝き続けられるのは、純粋に店を愛することのできる「お客様」である皆さんあってのこと。レストランは女性と同じ。愛されるほどに輝きます。
また、レストラン側も、星の数よりも、目の前にいる「お客様」を星の数よりも大切な存在として、リスペクトしていってほしいですね。
三ツ星を目指したり、利益を出すことも大事かもしれませんが、不景気の今、大変な時期だからこそ、「お客様を幸せにする」という、レストランにとって最も大事なことを見失わないでいただきたいな、と思うのです。
料理は人、お客様も人。人と人の関係が生み出す喜びには、星の数なんかいくらあっても足りません。「出会い」こそ、人生における最高に贅沢な「ごちそう」なのですから。
ま、何はともあれ。エトワールを獲得した料理人さん・シェフの皆さん、心からおめでとうございます! そして外食好きの皆さん、これからも美味しく幸せな食べ歩きを続けていきましょう!
☆書籍データ
タイトル: ミシュランガイド京都・大阪・神戸・奈良2012
発売日: 2011年10月21日(金)
価 格: 日本語版 定価2400円+税、(税込2520円)
発 行: 日本ミシュランタイヤ株式会社