収納の容量が生活空間を左右する
持ち物が片付かない。何とか不満を解決したいところだが、その打開策としてもっとも避けたいことが、新たなたん笥の設置である。思いがけない大型家具の登場は、寝室のレイアウトさえも変えてしまい、その日以降の窮屈な居心地を決定付けてしまう。高級マンションのペントハウスや超が付くほどの高級賃貸には、必ず大型のウォークインクロゼットが備わっている。大きいもので10畳ほどのスペースがあり、それが男性用と女性用にそれぞれに用意されている。女性用にはハンガーパイプの上部に帽子が置けるようしつらえてある。
収納が居室空間の居心地を左右する。これは、主寝室だけでなく、リビングにも合い通ずること。ウォークインクローゼットの機能は前ページで述べた通りではあるが、やはり収納全般に言えることは、モノは使って初めて価値が見出せるのであって、収納は出番を待つための控え室であると思いたい。
下の画像は、六本木ヒルズレジデンスの壁面収納。メゾネット上階の空間に、壁一面に大きな棚を間接照明とともに設置していた。家具から雑貨まで幅広く手掛けるコンラングループならではの内装といえる。そもそも、小さなインテリアグリーンや飾っておきたい一枚の写真など、ちょっとした小物を邪魔にならないよう置ける場所が、既製品のマンションには少なすぎるのかもしれない。
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ウォークインクローゼットの作り方
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