高級マンション市場は、複雑な二極化現象

広尾駅前の街並み

広尾駅前の街並み

マンション市場の二極化は、かれこれ10年ほど前から言われてきた。都心と郊外、大手と中小、大規模と小規模。この傾向は、程度の差こそあれ、大きくは変わらず継続しているといえるだろう。そして、直近の都心ではそれがさらに複雑化している。

きっかけはリーマンショック。新価格、新々価格と、急激な価格上昇を象徴する言葉が生まれたくらいだが、下落も早かった。やむなく高止まりした現場は、竣工し数年経っても、今だ在庫を抱えたままだ。逆に、下落後に仕入れたプロジェクトも次々出始め、「新しい方が安い」といった現象が起きてしまった。

さらに今年に入って、震災の影響からか、城南が値上がった。今度は、高くても売れる、安くても売れない、といった二極化要素も絡み合う。読みづらい市況に検討者はますます混乱してしてはいないか。そんな気さえ起るくらい、今現在の市場の見立ては難しい。

「プラウド南麻布」はなぜ早期完売したのか

プラウド南麻布モデルルーム

プラウド南麻布モデルルーム

この「高級マンション」サイトでも、相場より高いながらも好評を博した現場を紹介してきた。坪単価@300万円超えの東京穀物商品取引所の跡地「ザ・パークハウス日本橋人形町」、同@300万円近い「パークシティ武蔵小杉ザグランドウィングタワー」、同@400万円前後の「ザ・パークハウス諏訪山」などいずれも過去にはない高い設定だ。しかも売れている。

そして、今年の目玉物件のひとつでもある「プラウド南麻布」。フランス大使館の森に隣接する好環境な立地は、入札当時から業界で話題を集め、どこが落札するか、どんな商品になるか、いつ出てくるか、そして値段はいくらか、と常に注目され続けてきたプロジェクトである。高額帯の定期借地権であることも、関心を高める理由の一つだった。

販売結果からいうと、4月からモデルルームを公開し、9月の中旬には88戸を完売。坪単価@420万円前後の、しかも定期借地権のプロジェクトを半年かからずに終えたのである。いくら営業力に定評のある野村不動産でもこの早さは誰が予想できただろう。