自律神経の調子が乱れると体調を崩す
春夏秋冬、季節の移り変わりのある日本では「季節の変わり目」という言葉が聞かれます。季節が移ろう頃になると、どうも疲れが溜まりやすい、風邪や病気になりやすいという人も多いはずです。季節の変わり目には、温度や湿度、天候が大きく変動しがち。一気に涼しくなって秋の気配を感じる日もあれば、また真夏日の厳しい残暑に悩まされたりも…。この気温や湿度の変化に敏感に反応するのが「自律神経」です。自律神経の調子が乱れることで、身体はもとより、心も疲れやすくなってしまいます。
季節の変わり目に悩まされる体調不良…
体内の環境を一定に保つ「恒常性」
四季によって外の環境がどれだけ変わっても、人間には体内の環境を一定に保つ仕組みがあるのをご存じですか? これを「恒常性(ホメオスタシス)」を保つと呼びます。体温が最も分かりやすい例です。冬と夏では30度近くの温度差がありますよね。冬でも夏でも、人間の体は一定の体温(36度前後)に保たれている、これは考えてみるとちょっとすごいことだと思いませんか。その大切な恒常性を保ち維持する役割と働きをコントロールするのが先ほどもお話した「自律神経」です。そのため、自律神経が乱れると不調につながってしまうという訳です。規則正しい生活で健康に!
この時期に体調を崩しやすい人は日々の生活の中で●栄養バランスの取れた食事を摂る ●十分な睡眠を心掛ける ●適度な運動をする など規則正しい生活を送るようにしましょう。また、秋口は気温の変化が激しいので、少し寒いと思った時にすぐに体を温められるよう上着を鞄にしまっておくなど体へのちょっとした気遣いを忘れないようにしましょう。また、普段から体内の自律神経の働きを意識的に高めておくことが健康への近道です。
クーラーで暑い夏を乗り切ってきた人は、暑い時に体温を下げるような自律神経の働きが十分に行われていない可能性が大。このような場合寒いと感じた時にも、うまく体温を上げることができない状態です。これがひどくなると、いわゆる自律神経失調症に陥ってしまいます。暑かったり寒かったり少し不快に感じる時にも、ちょっとだけ我慢をすることが長い目で見ると健康的に過ごせる秘訣になってきます。