がん保険の選び方と手術保障の考え方
がん保険は、治療費が高額になるといわれているがんに保障対象を絞っているところが特徴で、がん以外は対象から外れます。がん保険の加入は『賢いがん保険の選び方』で解説している通り、入院給付金や手術給付金、がん診断給付金はいくらにするか、通院保障や先進保障、死亡保障は必要かなどの点で保障の大きさや種類を絞ることが大切です。次に家計に負担のない保険料となるよう、保障期間や保険料払込期間などを調整するとよいでしょう。なお、医療保険は給付の対象となる疾病やケガの範囲はかなり広く、がんも保障の対象に含まれています。よってがんに対して保障を厚くしたい場合に、がん保険の加入を検討するとよいでしょう。
がん保険の手術保障は、「がん手術給付金」として、ほとんどのがん保険に設定があります。主たる保障(主契約)でがん入院給付金とともに設定されている場合もあれば、特約として設定している場合もあります。がん保険の手術給付金の必要性や、保障額をいくらに設定すべきかなどの考え方について解説します。
がん保険と医療保険の手術給付金の違い
手術給付金の保障はどうしよう?
一方、医療保険は病気(がんを含む)やケガで手術をした時に、給付金を受け取ることができます。
もし、医療保険とがん保険の両方に加入していて、保険会社所定のがんの手術をすると、両方の保険から手術給付金を受け取ることができます。
手術の回数は、がん保険も医療保険も基本的に無制限ですが、一部のがん保険では、特定の手術において給付限度(60日に1回や14日に1回など)を設けている場合があります。
がん手術給付金の保障はいる?いらない?
がん保険では、手術給付金の保障は入院給付金とともに主契約(または外すことのできない保障)である場合が多く、この場合は保障の付加について選択の余地はありません。特約の場合は選択可能です。手術給付金の保障額は入院給付金日額に連動している場合が多く、入院給付金日額の10・20・40倍や、一律20倍などとなっています。
がんの治療では、手術をしない治療や、給付対象になっていない手術をする場合もあり、がんの治療をしても手術給付金を全く受け取れないケースも考えられます。しかし、外科的な治療においては、手術給付金の存在は大きく、手術給付金保障があるとないとでは、受け取れる給付金総額にかなり差が出ます。
がん手術給付金の保障はあるに越したことはありませんが、がん診断給付金の保障があり、そこで手術分の経済的負担を十分にカバーできるのであれば、がん手術給付金の保障を付けない選択も有りなのかもしれません。
>>診断給付金、先進医療……がん保険選びのその他のポイントは『賢いがん保険の選び方』へ
※がん保険の保障内容は保険会社や商品によって異なり、入院給付金の保障対象となる入院をしないと、所定の手術をしても手術給付金を受け取れないがん保険もあります。詳細については各保険会社へ確認して下さい。