毛母細胞を活性化させ、髪を生やす「IGF-I」
この物質とは――そう、私がこのサイトで提唱している「IGF-I」です。これは「Insulin-like Growth Factor-I」を短縮した呼び名で、日本語では「インスリン様成長因子-I」という意味。この物質は、実は私たち一人ひとりの身体の中に存在しており、筋肉、骨、皮膚、神経、内臓のほか、唾液などにも含まれているアミノ酸の結合体で、毛根では、毛乳頭細胞で作られます。IGF-Iは、正常に働いていなかった毛母細胞を活性化し、髪の毛が抜ける休止期を短くする働きがあることがわかっています。IGF-Iには乱れたへアサイクルを正しい周期に戻し、抜け毛・薄毛を防ぐと同時に、発毛・育毛を促す効果があるのです。私たちの研究で、胃腸や頭皮の知覚神経を刺激すれば、毛根でIGF-Iが増えることがわかりました。
では、日常生活で、どうすれば毛根のIGF-Iを増やすことができるかというと、
- トウガラシなどに含まれるカプサイシン
- 大豆に含まれるイソフラボン
味噌汁にトウガラシをふるだけでもIGF-I増やしには効果的
ちなみに、なぜ、この2つを同時に摂取すると発毛効果が高まるのかを解説しておきましょう。IGF-Iをつくるのは、人間の知覚神経から放出される「カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)」と呼ばれる成分。CGRPは、本来、女性ホルモンによってつくられるのですが、実はイソフラボンにも同様にCGRPをつくる働きがあります。
一方、カプサイシンには知覚神経を刺激してCGRPの放出を促す働きがあるのです。
つまり、イソフラボン、カプサイシンを同時に口にすれば、胃腸の知覚神経が刺激され、その刺激が、毛根へ伝わり、そこでCGRPを増やし、なおかつそれを放出させるので、効率的にIGF-Iを増やせる、というわけです。
2012年度、発毛・育毛のためにやるべき3ヵ条
では、最後に新年度から実行したい発毛・育毛への取り組みをまとめます。1. トウガラシと大豆食品を毎日摂取する
3食でもOK。IGF-Iは夜間に増えるといわれているので、少なくとも夕食にはできるだけはずさずに。
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2. できるだけストレスをためない生活を目指す
ストレスは頭皮環境の健康を害する大きな敵。
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きちんと入浴することでストレスフリーの効果も
湯舟につかることで、体が暖まり、知覚神経の働きが高まる。
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もうすぐ始まる新年度。以上の3つに頑張って取り組んでいきましょう。もちろん4月からといわず、今日からでもOKですよ。
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