男のヘアケア/抜け毛・薄毛の原因

加齢によって薄毛になるメカニズムは?原因と対処法

加齢による抜け毛・薄毛は避けられないのでしょうか? 年をとっても若々しくありたい、健康でいたいと誰でも願いますよね。今回は人が生まれてから年老いていくまでの流れと髪の関係を探りながら、アンチエイジングによる抜け毛・薄毛対策を紹介します。

執筆者:All About 編集部

加齢による薄毛の理由とは? ヘアケアの方法

加齢によって薄毛になる理由とは? 

加齢によって薄毛になる理由とは? 

最近、アンチエイジングという言葉をよく耳にします。アンチエイジングとは、老化を防いで若返りを促す“抗加齢”のこと。年をとっても若々しくありたい、健康でいたいという願いの象徴です。もちろん髪の毛にとっても、加齢はとても関係深いもの。たとえば、歳を取るにつれて抜け毛が増えるのは、ご存知のとおりですね。

今回は、人の年齢と髪の毛の関係、加齢に負けないヘアケアについて考えてみました。  

生まれる前から、髪の本数は決まっている?

年齢を重ねるにつれて、髪質や髪の量は変化します。それはなぜなのでしょうか?まず、人の一生を追いかけながら、年代による髪の状況を見てみましょう。
 

髪の毛が育つメカニズム:胎児~乳幼児期

かわいい赤ちゃん。まだこの頃は髪は産毛です。

かわいい赤ちゃん。まだこの頃は髪は産毛です。

赤ちゃんの髪は、まだ産毛です。ですから、フサフサという感じではありませんね。当然これから太いしっかりした髪の毛に育っていくのですが、「本数も、どんどん増える」と考えるのは間違い。人の髪の本数は7~10万本ありますが、この量は生まれる前、つまり胎児として母親のお腹の中にいるときに決まってしまうのです。

髪の発育にかかわる組織を「毛包」といいます。この毛包の数は胎児6ヶ月くらいに決まり、増えることはありません。ですから、今ある毛包を増やすのではなく、なくさずにいかに元気に保ち続けることが、ヘアケアでは大事なポイントになってくるのです。
 

髪の毛が育つメカニズム:幼児期~少年期

元気な子ども。この時期になると髪はひととおり生え揃います。

元気な子ども。この時期になると髪はひととおり生え揃います。

幼稚園~小学生のこの時期に、髪はひととおり生え揃います。ガイドが小学生のころは、外で遊ぶことに夢中で、宿題の悩みこそあったものの、髪に悩むことなんてありませんでした。しかし最近では、脱毛に悩む小学生が増えているのが現状です。

そこで、小学生の早期脱毛の原因をいくつか上げてみましょう。

(1)食生活
好きなものばかりを食べていたり、安易なインスタント食品、ファーストフードばかりの食事では、栄養が偏って健康な髪が育ちません。

(2)運動不足
運動をせずに、いつもテレビゲームに夢中というのでは、過度の興奮を増やすだけ。人をリラックスさせる副交感神経の活動を著しく低下させ、血行不足で頭皮を硬くしてしまいます。

(3)ストレス
子どもにストレス?と思われるかもしれませんが、大人でもストレスがあるように子どもなりにストレスを感じているもの。近ごろは、学習塾通いで日々勉強に追われるなど、休息の場がないこともストレスを増やす原因のひとつでしょう。ストレスは、血行不良や睡眠不足などを引き起こし、髪の成長に悪い影響を与えます。

子どもは必要最低限の勉強さえすれば、あとは元気に飛び回るのがイチバン。体を活発に動かすことは、健やか髪の発育にもつながるのです。
 
髪1本の寿命は何年?
人の寿命は平均で70年以上ありますが、髪の毛1本の寿命は2~6年です。2~5年続く成長期で伸びた髪は、やがて退行期に入り、3ヶ月ほどの休止期を迎えて自然に抜け落ちます。そしてまた新しい髪が生えてきて、この成長のサイクルを繰り返します。
 
では、思春期以降の人の成長過程と髪の関係について見ていきましょう。
 

髪の毛が育つメカニズム:思春期~青年期

筋肉質になる思春期。男性ホルモンが分泌され髪に影響を与えます。

筋肉質になる思春期。男性ホルモンが分泌され髪に影響を与えます。

声変わりしたり、ヒゲが生えたり、筋肉質になったりするのがこの時期です。成長ホルモンの分泌が急激に増加し、子どもから大人の体つきに変わっていきます。その成長に大きくかかわってくるのが、男性ホルモンです。

この男性ホルモンは思春期に分泌が始まり、体全体に影響を及ぼします。たんぱく質を筋肉に変えたり、体毛を増やしたりするだけでなく、人にやる気や行動力を与えるのも男性ホルモンです。もちろん髪にも影響を与えます。

男性ホルモンが髪に与えるメカニズムを説明しましょう。やや専門的な話になりますが、男性ホルモンの中にテストステロンと呼ばれる成分が含まれています。この成分は、毛乳頭や皮脂腺にある酵素と結びつくことで、ジヒドロテストステロンと呼ばれる強力な男性ホルモンに変化します。このジヒドロテストステロンが髪の成長をストップさせ、抜け毛を増やす原因になるのです。

また、この時期に発症する深刻な抜け毛が「若年性脱毛」です。これは、本来なら成長期にある毛根細胞が正常に働かず、髪が寿命を全うする前に抜け落ちてしまう症状です。その原因のひとつが「角栓様物質」。過剰に分泌された皮脂と毛穴の奥に詰まった古い角質が混り合い、大きな塊となって毛穴を塞いでしまいます。

予防策はこれを取り除くこと。しっかりとシャンプーするだけでなく、時にはヘアサロンで毛穴の奥をすっきりさせるのもよいでしょう。
 

髪の毛が育つメカニズム:中高年期

モリモリ働くこの時期。気づかないところで体にも髪にも衰えが…。

モリモリ働くこの時期。気づかないところで体にも髪にも衰えが…。

働き盛りの40~50歳代。この時期になると、実は、体の衰えが進行してきます。頭髪ももちろん例外ではありません。髪が細くなり、徐々に抜け落ちる本数も増加。それが目に見えて分かるのが、この時期です。

原因として挙げられるのが、動脈硬化により血のめぐりが悪くなること。血液中にコレステロールがたまったり、動脈の弾力性が衰えることが大きく絡んでいます。

60歳を過ぎたあたりから体毛や髪が薄くなることを、老人性脱毛症と呼びます。この原因は、老化により細胞の働きが低下するため。進行には個人差がありますが、誰にでも現れる自然な現象とも言えるでしょう。

当然気をつけたいのが、それを進行させないように努めること。老化による抜け毛は仕方がないことですが、髪に悪影響を与える生活習慣や食生活によって、過剰に抜け毛を増やすことだけは避けたいものです。
 

加齢による薄毛や抜け毛をアンチエイジングで防止!

それでは加齢にも負けないヘアケアを紹介しましょう。

(1)食生活の改善
緑黄色野菜や魚や大豆製品をバランスよく食べましょう。血の流れを悪くするコレステロールの働きを抑え、動脈硬化による抜け毛を守ります。

(2)適度な運動の継続
歩くだけでも効果的。自分のペースに合わせて体を動かすことで、体もリラックスし毛母細胞の活動も活性化されます。

(3)日々の充分な睡眠
睡眠は細胞の新陳代謝を促します。夜、体が休まりリラックスした状態では適度な成長ホルモンが分泌され、髪の発育にもつながります。

(4)変わらない若い気持ち
髪を健やかに発育するのも抜け毛を増やすのも、気持ち次第。いつまでも若い気持ちでいることができれば、内面から出てくる力も違ってくるでしょう。

アンチエイジングとは老化を防ぐこと。身体の老化を遅らせ、いつまでも若くて健康な髪を保つように心がけましょう

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