パーティ用キッチンのある49.5Jのリビングダイニングルーム
エレベーターが最上階に到着。ドアが開くと、ゆったりとした内廊下が広がっている。23階のペントハウスフロアは、わずか4戸。ただ扉の数はその3倍ほど有る。勝手口や非常用出入口が用意されているから。玄関扉は両開き、親親ドア。したがって迷うようなことにはならない。内覧したのは南西の角部屋。玄関を入ると、約3mの天井高を有したリビング越しに、都心の眺望が目に飛び込んでくる。永田町が出迎えるような演出を設計者が試みたようだ。
リビングダイニングは49.5疊。パーティ用キッチンが付く。アイランドの真ん中には「ガゲナウ」の4口IHクッカー。コントロールノブが着脱式のため、普段は凹凸が出ない。クッカーの前に立つと、ちょうど正面に東京タワーが。日常使いのキッチンは、隣の扉の向こうに格納されている。
効果的なルーフバルコニーの配置。西新宿のビル群も一望
一般的にタワーマンションの角住戸は、コーナー部分にリビングを配置する。タワーの醍醐味、眺望をパノラマで楽しむため。しかし、この住戸では、そこにルーフバルコニーをもってきた。窓を開け、外気に触れることができ、しかもスペースとしてもゆとりを持った大きなルーフバルコニーは、ややもすれば窮屈な印象を与えかねないタワーライフにおいて、とても貴重な空間になった。リビングとのつながりが、視覚的な広がりだけでなく、上層階特有の「浮いているような不安定な感じ」を与えず、どっしりとした邸宅感を覚えさせるに十分効果的な役割を果たしている。
そのバルコニーからは、西新宿の超高層ビル群まで見渡すことができる。