暮らしの歳時記/正月の行事・楽しみ方(年末年始)

震災を考慮し、年賀状で悩んでいる方へ(3ページ目)

今年は震災を考慮し、年賀状を出すか出さないか、出すとしてもいつも通りでよいのかなど悩んでいる方へ。解決策と、判断材料となるお正月の意味や年賀状の役割をお伝えします。

三浦 康子

執筆者:三浦 康子

暮らしの歳時記ガイド

年始のご挨拶として

謹賀新年

祝いことばを「賀詞」といい、「賀」は祝うという意味

そこで、年賀状は出したいけれど、いつも通りはちょっと…という場合、年始のご挨拶としてはいかがでしょう。祝いや慶びを表す賀詞※ではなく、年始の挨拶としての文章を選び、おめでたいというトーンを控えた上で、手書きの文章を添えます。

(例)
通常の年賀状:「謹んで新春のお慶びを申し上げます」

年始のご挨拶:「謹んで新年のご挨拶を申し上げます」「謹んで年頭のご挨拶を申し上げます」

※賀詞についてはこちらをご覧ください
それで大丈夫?年賀状の賀詞(決まり文句)
※文例についてはこちらをご覧ください
被災地への年賀状と寒中見舞いの文例

また、「一陽来復」「新春を迎え皆様の御多幸をお祈り申し上げます」といった言葉を用いても良いと思います。

通常通りの年賀状にする場合

通常通りの年賀状にする場合、どの賀詞もお祝いの意が含まれていますが、「明けましておめでとうございます」「Happy New Year」ほど直接的ではない「謹賀新年」「恭賀新年」などを選び、絆や復興への思いが伝わる言葉を綴る方法もございます。

また、通常通りの年賀状でも、震災をふまえた節度が必要です。とくに、被災された方に送る場合には、いつも通りの年賀状で元気を送るといっても、はしゃぎ過ぎたり暗すぎたりしないよう配慮したほうが良いでしょう。相手の気持ちに寄り添うことが何よりも大切です。たとえば、昨年までは喜ばれた家族の写真が辛く感じる方もいらっしゃいますので、相手の方を思いながら、内容を吟味して差し上げましょう。震災後初めて迎える正月に元気や希望を届けられたら、こんなに嬉しいことはありません。


年賀状に向き合って得ること

年賀状を出すのか出さないのか、出すとしても内容はどうするか。こうして年賀状に向き合うことは、被災地や被災された方をあらためて思うことにもつながり、とても有意義なことだと思います。年賀状のみならず、メールなども同様です。

状況や考え方により結論は異なりますが、いずれにしても、2012年の幕開けが希望につながりますように。

<関連情報>
そうだったのか!正月行事の由来
それで大丈夫?年賀状の賀詞(決まり文句)
被災地への年賀状と寒中見舞いの文例
お正月ニッポンプロジェクト(外部サイト)

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