豊富に揃う洗面用水栓。洗面化粧台の場合は、設定されたタイプから選ぶ
清潔感のある洗面スペースに馴染むすっきりとしたデザインの台付シングル混合水栓。[コンテンポラリシリーズ TLCC31ELR] TOTO
造作で洗面台をプランニングする場合には、水栓金具は基本的に自由に選ぶことが可能ですが、洗面化粧台(システム・ユニット)を取り入れる場合は、メーカーや商品ごとに設定された水栓の中から選ぶことになるでしょう。いずれも、必要な機能やデザインのこだわりなど、優先順位を明確にして選ぶことが基本です。
主な洗面用水栓金具の種類と特徴
無駄のないシンプルなデザイン。ステンレスを用いた細いレバーが特徴。[ONO] セラトレーディング
湯水混合の方式(お湯と水を調節する方法)には、ツーハンドル(バルブ)混合水栓、シングルレバー混合水栓など。シングルレバータイプは、レバーハンドルだけで吐水と止水、湯水の量や温度を調節が可能。こまめに出し止めができるので、節水効果が期待でき、洗面用として多く用いられています。ツーハンドルタイプは、湯と水のふたつのハンドルを使って量と温度を調節するタイプ。個性的なデザインの輸入品などもみられます。
また、設置方法では、カウンター上に設置するタイプと壁出しタイプに分類することができるでしょう。
使い勝手のいい機能を持つタイプも多くみられる
引き出して使うことができるので、洗面ボウルのお手入れなどにも便利。[シングルレバー混合水栓(吐水口引出式)(エコハンドル)] LIXIL
たとえば、吐水口を引き出すことができるシャワーホース付きのタイプであれば、洗い物や洗面ボウルの掃除などにも使い勝手がいいでしょうし、洗髪することも。水栓を引き上げて吐水口を高くすることができるタイプ、吐水口が回転するタイプなどは洗顔や目を洗う時などに便利でしょう。
ハンドル操作ではなく触れることで出し止めができるタイプ、手を差し出すだけで水の出し止めができるものなどもあり、使いやすさだけでなく、こまめに止水することで、節水機能が高まったものも多くみられます。お湯を使用する際に、水と湯をきちんと使い分けることができる工夫を施したタイプであれば、給湯器の無駄な作動を防ぐことで熱源の消費も抑制し、CO2削減にも役立つでしょう。
洗面化粧台には独自の水栓を搭載したタイプも
手を近づけるだけで、すぐに水が出る、止まる。無駄なく節約でき、子供でも使いやすい。[タッチレス水栓 すぐピタ] パナソニック エコソリューションズ
洗面化粧台に設定されている水栓金具の最近の特徴は、まず、節水機能を持つタイプなど充実してきていること。手を近づけるだけで水が出るタイプやスイッチで設定できるタイプなども揃い、使いやすさとエコロジーを考慮したタイプも増えてきています。
また、汚れにくくお手入れのしやすい工夫が施されたものが多いのも特徴のひとつ。たとえば、金具のまわりに水がたまりにくいような形状や設置位置にこだわったもの、洗面ボウルのお手入れがしやすい機能をもつタイプなど、各社さまざまな提案をしています。汚れが溜まりにくいように、ミラーユニットの下部に水栓を設けたタイプや正面立ち上がり部分に設置されたものも多くみられます。
洗面化粧台を選ぶ際には、どんな機能を持つ水栓金具が設定されているのか、事前に確認しておくことが大切でしょう。
家族構成やライフスタイルに合わせて検討を
洗面室の使い方にもよりますが、水栓金具は、操作性やお手入れのしやすさ、省エネルギ―性能などを優先的に考慮したいもの。洗顔する時に金具が邪魔にならないか、洗濯や掃除の際の使い勝手はいいか、なども確認を。幼いお子さんがいる場合や高齢の方がいらっしゃる場合は、安全に使うことができるかをも考慮しておきましょう。また、空間に合わせたデザインを選びたいものです。タオルハンガーなどのアクセサリーと揃えたり、隣接することの多いバスルームとのコーディネートしても。バス水栓などと同じシリーズの商品もあるので、水まわりをトータルで検討してもいいでしょう。ショールームでは、実際に動かしてみて操作性を確認するのがポイント。大きさや使い勝手など、家族で確かめてみることをおすすめします。
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