フレンチ/東京のレストラン

庭のホテル東京 グリル&バー「流」(水道橋)(2ページ目)

水道橋と御茶ノ水の間の路地裏に潜むモダンジャパニーズなホテル。そのメインダイニングが「流」だ。プロヴァンス風のインテリアで軽やかな、しかし輪郭のはっきりとしたフランス料理が楽しめる。ラグジャリーホテルとレストランのあり方の新しいスタイルを提供する庭のホテル 東京。ぜひ宿泊を兼ねてゆっくりと食事を楽しみたい。

嶋 啓祐

執筆者:嶋 啓祐

フレンチガイド

流(りゅう)という名のフレンチ

レストランは日本料理とフランス料理の2軒があり、フレンチの方は「流(りゅう)」というプロヴァンスをイメージしたダイニングになっている。シェフの堀内直仁氏は青森は深浦の出身。自然豊かな青森の地にあって子どもの頃から地元の新鮮な野菜、山菜に囲まれて育ち、お兄様の影響を受けて料理人を志したと話す。幼少時代から自然の産物を身体で感じ、その原体験に基づく料理がここ「流」で振舞われている。
庭のホテル

フレンチレストラン「流」

ターニングポイントはソフィテル東京の厨房でクリストフ・ポコ氏に出会って薫陶を受けたところからのようだ。その後ポコ氏が神楽坂のルグドゥノム・ブション・ド・リヨネを開店したときもスーシェフとして、つまり右腕として店を切り盛りした経験を持つ。饒舌な料理人が多い中、堀内シェフは実に寡黙。言葉ではなく、料理で勝負とも言いたげな鋭い視線が印象的だ。

「流」ではプロヴァンスのテイストが感じられる現代風フランス料理が楽しめる。季節の素材の体系的な組み合わせ、軽やかながら飽きのこない構成による味わいのバリエーションを実現している。

小さなアミューズの盛り合わせはトビウオのマリネ、タコのテリーヌ、ベーコン風味のフランなど最初にシャンパーニュなどアペリティフを飲みながら楽しい美食時間の始まりを堪能できるだろう。品数が多いのは単純に嬉しいものである。
庭のホテル

シャンパーニュと共に楽しみたい

軽くスモークされたサーモンはすっきりと上品な味わいだ。野菜のソースと共に様々な味覚を楽しむことができる。夏野菜のテリーヌはルッコラのソースを下に敷き、季節感を彩る。意外にボリューミーで、単に野菜の詰め合わせ感だけではない伝統的なフランス料理のエスプリを感じさせる一皿に仕上げている。
庭のホテル

軽くスモークされた香りが食欲をそそる。


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