野菜たっぷりのプロヴァンス風フレンチを

スズキのポワレに添えられたオマールのソースとクネルが面白い。これはシェフの遊び心だろうか。ふんわりとしたスズキの身に絡むソースはこのレストランのコンセプトの通り、南仏のイメージに仕上げられる。期待を裏切らないしっかりと輪郭を感じるソースは十分なボリューム感を皿全体にもたらしている。
庭のホテル

オマールのソースが旨味をさらに引き立てる

赤城牛のグリエは力強い赤ワインソースを肉身に纏い、ワインと共に広く深い味わいのスパイラルに引き込ませていく。サフランリゾットの上に載せられた牛テールの赤ワイン煮込みはゆっくりじっくりとソースの海を泳ぎ、煮込みの一番いいタイミングで運ばれてくる。
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赤身肉の旨味がソースと共に拡がる。

コース料理のストーリーをワンフレーズで表現するとしたら「清々しく優しいが、〆のメインディッシュは力強く」といったところだろうか。

朝食ブッフェも産地や生産者が特定されている西洋野菜がふんだんに用意されており、ヘルシーな一日の始まりを実感できるメニューになっている。この内容なら時折朝食をいただきに来たいと思わせるクオリティとバリエーションがある。注文してから焼きあがるオムレツも美味しい。
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多くの有機野菜が並ぶ朝食ブッフェ

ホテル内レストランにありがちな型にはまった料理ではなく、シェフの個性や遊び心が所々に反映されている。それが食べる側にもゆるゆると伝わり、のんびりと美食の世界に浸ることができる。おそらくフレンチ郷土料理の経験が現在のガストロノミーレストランであっても上手に活きているのではないだろうか。