誰にでもわかりやすい新指標! 「ChooseMyPlate」とは
Fruitsは果物、Vegetablesは野菜、Grainsはごはんやパンなどの穀物、Proteinは肉や豆腐などのたんぱく質、Dairyは牛乳・乳製品です。
アメリカではこれまで1992年に元祖フードガイドピラミッド、2005年には改正版マイピラミッドが導入されてきました。今回は、ピラミッドの形もなくなり、サービングという曖昧な量の表現もなくなりました。ピラミッド型の食事ガイドラインは1日単位の食事バランスをサービングという単位で表現していたので「結局何をどれだけ食べればいいのか分からない」という意見が多く聞かれていました。
どうでしょう、右上に表示されている「ChooseMyPlate」。日本でも、そのまま「チューズマイプレート」と呼ばれるようになるかもしれませんが、一食当たりのバランスが一目で見て分かります。完璧な栄養バランス食については賛否両論だと思いますが、「誰にでも分かりやすい」ツールは、日々栄養・食事指導をしているガイドとしては国民のニーズに大変マッチしていると感じています。このお皿のアイコンが食品ラベルやポスターなどアメリカのあちこちで頻繁に見られるようになるでしょう。
ここからは、このプレート法に込められたメッセージを紹介します。これからお伝えする”10の栄養バランスポイント”は「ChooseMyPlate.gov」に掲載されているオンライン情報源である「10 tips Nutrition Education Series」をガイドがまとめたものです。最後のページではガイドの今日のランチをこのプレート法を使って実際に栄養診断してみました。
ChooseMyPlate「10の栄養バランスポイント」
1. 必要カロリーを把握して調整しよう
シンボルマークに表示されている「ChooseMyPlate.gov」という名称はウェブサイトのアドレスでもあります。ウェブサイトではいくつかの項目を入力すれば自分が必要なカロリーがすぐに分かるように設定されています。アメリカでは特に身長や体重の個人差が大きいので自分に合ったカロリー量を把握しておくことが大切です。ちなみに私の場合、年齢、性別、身長、体重、運動量を入力すると1日の必要カロリーは1800カロリーでした。2. 食事を楽しもう、でも少なめを心がけよう
時間をかけて食事を楽しむことを薦めています。食事の時間は食事に集中して、料理の味や舌触りを楽しみながら食べることが大切。早食いやテレビなどを見ながら食べる「ながら食べ」は、食事への配慮が欠け、食べ過ぎにつながると指摘しています。また、空腹感や満腹感に注意を払い、体が発するシグナルをもっと敏感に察知し、お腹が空いていないときにダラダラ食べないように促しています。3. お皿に大盛りはやめよう
小さ目のお皿、茶碗、コップを使うことを薦めています。また、食事を始める前にきちんと分量を取り分けて自分が食べる量を把握するように促しています。外食をするときには、少なめの量を選んだり、料理を分け合ったり、残り物を持ち帰るようにアドバイスしています。実際にアメリカのレストランには同じ料理でも「小さいサイズ」のお料理が選べるところがあります。もちろんその分料金も控えめです。また、1つのお料理を2人で分けたいと伝えると、最初からキッチンで二つのお皿に半分ずつの量を盛ってくれます。料理を注文する際に持ち帰り用の容器を同時にリクエストする様子も見られます。もっと摂るべき食品や乳製品の選び方については、順に紹介していきます。