公平な目標設定を
計測可能な目標を立てることが肝心!
結局のところ、目標管理の場合、運用が重要です。評価する側もまずはガイドラインに沿って同じ目線で目標設定をする、さらに目標自体が公平かどうかを上長がチェックレビューするという体制をきちんと据え、全体調整を図ることも重要ではないでしょうか。
また、以前所属していた日本IBM社のように、目標管理と成果管理を別に据えて運用しているかと思いますが、評価の配分を明確化する必要があります。プロセスや能力を重要視する会社は目標管理の比重を高め、成果を重要視する会社は成果管理の比重を高めることになります。会社のポリシーと評価は不可分離のものですから、きちんと体系立てて運用することが求められます。
目標設定のためのフレームワーク
先程のストレッチゴールなど、いくつかの捉え方があります。代表的でわかりやすいものがSMART。以下、皆さんが目標設定をする際に活用いただければと思います。■S-Specific(明確で具体的な目標)
まず、策定した目標が明確で具体的なものかどうかチェックしてみましょう。以下、健康管理と言うテーマで例示したいと思います。「1年後に体重を5キロ落とす」と「できるだけ早く体重を今まで通りに戻す」では前者は定量的で明確ですが、後者はとても具体的とは言えません。
■M-Measurable(測定可能な計測できる目標)
計測できるということはプロセスを見える化することに繋がり、成長度合いを見える化するようなことです。これはモチベーションを上げるためには大変効果的と言えるでしょう。
■A-Attainable&Agreed Upon(達成可能な合意目標)
先程のストレッチ目標と同じで表現が違うだけです。困難であるけれどチャレンジのしがいのある目標こそがモチベーションシステムとなります。また合意形成された納得目標なので強制目標よりもやる気が高まります。
■R-Relevant(職務責任範囲の目標)
自分の責任の範囲内の目標であり、それが所属組織にとって有益なものです。組織への貢献度が大きい目標と言えます。
■T-Time Related(期限・時間が明確な目標)
「夢に日付を付けなさい」という言葉は、ワタミの創業者である渡邉美樹氏が用いる有名な言葉ですね。期限を明確に設定することにより、前倒しでアクションプランを策定することができます。また、途中途中で進捗の管理をすることも可能になります。実際の運用では、本当の期限よりも3日前を自分の期限と決めることで最後の3日間で更に質の高いものができるかと思います。
皆さん、いかがでしょう。以上の5つの視点で目標の設定をしてみてはいかがでしょう。バランス性の高い目標を設定することでより高いモチベーションを維持することが実現できるのです。
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