目標を追い続けるプロセスこそが未来への財産となる
大きな目標を持って追い掛けることは未来への財産となる
年齢を越えて、何か目標を見出し、それに向けて努力するプロセスこそが価値のあること、未来への財産になることを固く信じています。私のメンター(師匠)で70代、80代の方がおりますが、共通項は目標を持ち続けていること、年齢よりも若々しく元気なことです。今回は目標を持つということについてメスを入れてみたいと思います。
目標とは目的(ビジョン)に数字がついたものと捉えることができます。つまり、定性的な目的よりも定量的な目標の方が明確で具体的であり、曖昧なものではないため、共通言語として機能します。さらに、そこに辿り着くためのアクションプランを描きやすくなります。
1990年代後半、経営危機に陥った日産自動車を劇的に再生させたカルロス・ゴーン氏は定性文化から定量文化へ、この目標設定の部分の改革を行ったといっても過言ではありません。
容易な目標よりも困難な目標を
ガイドの私はかつて営業の仕事をしていましたが、目標値を100とした場合、MAXで100、最終的には70~80に終わるかと思います。つまり、実績値で100を達成しようとした場合、ストレッチした目標値(=ジャンプをしてぎりぎり指先が届くイメージの目標値)を設定することにしていました。150に設定すれば、8掛けで120%、7掛けでも105%になるのです。つまり、目標を大きく困難にした場合と容易な場合とでは、辿り着くためのアクションプランが自ずと変わります。あとはプラン通りきちんと遂行できるかどうか、意思力と実行力です。神様ではありません。意思力や実行力が100の方はほぼ皆無に等しいでしょう。だからこそ、目標自体をストレッチするのが効果的なのです。
曖昧な目標よりも明確な目標を
曖昧な目標、私はそれを目的・ビジョン・方向性と同義であると捉えています。具体的で定量的になっていないと、次なる一手(戦略・アクションプラン)が打てないのです。明確な目標があってこそ、そこに辿り着くための具体的な道筋が策定できるものです。営業数字を「売上前月比125%!」であれば営業パーソンのハートに火が付きますが、「売上を先月以上に!」であれば、今一歩モチベーションは上がりません。フィードバックが大変重要
大企業を中心に多くの会社では目標管理制度(MBO)を採用しています。MBO導入以前は上司が決めたことを部下がそのまま遂行するという流れでした。後は成果や好き嫌いを含め評価されていました。特に評価結果のフィードバックもありませんでした。MBOは通常期首に上司と部下が双方向で1年間の到達目標や優先順位を設定し、期中に中間レビュー、期末に最終のフィードバックをするというシステムです。ポイントは強制目標ではなく、対話による納得目標であるという点です。モチベーションという観点では、圧倒的に納得目標の方が高くなるというデータがあります。
フィードバックはさじ加減が重要です。自律度の高いベテラン社員であれば期中の期末の2回で十分でしょう。新入社員や駆け出しの社員であれば、定期的にチェック&レビューされた方が成果のブレ幅が小さくなることと思います。目標設定と同じ位、フィードバックの仕組みを作ることは重要なことです。