欲求レベル分け操縦法
日本の組織では人間関係の円滑化は組織活性化の基本的要件です!
■人間関係や相互信頼が構築できていない場合(レベル3)
リーダーとして、メンバーの能力を最大限に発揮できるようにするために、専制君主型ではなく、支援型リーダーシップを発揮すべきフェーズと言えます。それには対話によるリーダーシップが有効です。対話することで上司と部下とのイメージギャップを少なくすることが可能です。さらに、納得が生まれます。上司と部下で納得目標を共有化して事に臨んだ場合、一方的な強制目標に比べ、約3倍の成果の違いがあることは実証されています。
■評価や承認、大きな責任と権限が与えられていない場合(レベル4)
人から評価されたい、褒められたいという気持ちは誰にでもあるものです。それを逆手に取り、きちんと公正に評価することや褒めてあげることはモチベーションを高くすることに繋がります。経営の神様、ピーター・ドラッカー氏が記したとおり、人間を最も成長させるのは任せることと褒めることであると。ガイドの私も体験的になるほど! と思います。あえてタフな仕事を任せることは、部下の成長のためには必要と言えましょう。
■チャレンジブルで創造的な仕事が与えられていない場合 (レベル5)
自己実現というと何か抽象的な響きがありますが、仕事を通じて自分自身の可能性を追求することといえます。できる仕事、したい仕事、任せられている仕事が一致している状態のことを自己実現へ向かっている状態といえるのではないでしょうか。そういう仕事に就いている方は眼が輝いているものです。時間的・物理的に相当タフな状態でも、好き好んでの仕事なので苦にならないものです。
実はマズローは晩年、5段階の欲求階層の上に、さらにもう1つの段階があると発表しました。「自己超越」のレベルです。 自己超越者の特徴は
- 「在ること」(Being)の世界について、よく知っている
- 「在ること」(Being)のレベルにおいて生きている
- 統合された意識を持つ
- 落ち着いていて、瞑想的な認知をする
- 深い洞察を得た経験が、今までにある
- 他者の不幸に罪悪感を抱く
- 創造的である
- 謙虚である
- 聡明である
- 多視点的な思考ができる
- 外見は普通である
マズローによると、このレベルに達している人は人口の2%ほどであり、子供でこの段階に達することは不可能であると考えました。 マズローは、自身が超越者だと考えた12人について調査しこの研究を深めました。
いかがでしょうか? 仕事上、ビジネス界を中心に様々の方と接してきましたが、成功しているかどうかは別として、卓越された方の共通項として、上記3.5.7.8.10.11はイメージできます。チェックリストとして、セルフチェックしてみてください。
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