北京/北京の観光・世界遺産

天壇公園/北京(5ページ目)

天壇は北京の必見スポットとして毎日大勢の人で賑わっているわけですが、天壇はただの観光地ではありません。いにしえの皇帝が天と交信をするために造られた“聖地”なのです。そのため、いくつかの不思議スポットも存在!ここではそんな天壇の魅力を一挙ご紹介します!

鈴木 晶子

執筆者:鈴木 晶子

中国ガイド

2.圜丘壇

圜丘壇

なんとなく不思議な雰囲気が漂っている圜丘壇

天心石

圜丘壇の最上階中央にある天心石こそ、北京最強のパワースポット!

1530年創設。いにしえの皇帝が毎年の冬至にここで天と交信した、天壇公園でもっとも重要な場所。皇帝は天に一年の報告を行い、豊作を祈り、雨の少ない年は雨乞いをしました。

一番外側は正方形の壁で囲まれ、その内側に円形の壁があり、中央に漢白玉石(真っ白な大理石)でできた円形の壇があります。壇の周囲には4つの天門があり、それぞれ成貞門(北)、昭享門(南)、広利門(西)、泰元門(東)と呼ばれています。壇は三段構造になっていて、上から天上界、人間界、地獄界を表します。最上段の中心にある天心石は前記した通り天の声が聞こえるとされる場所で、皇帝はここで五穀豊穣を願いながら天と言葉を交わしました。

圜丘壇

階段も敷石もすべて9の倍数!見事な建築技術である

中国では古代、現代でいう奇数を“天数”と呼び、9は天数の中で最大であるので、壇の敷石の数や欄干はすべて9の倍数になっています。実際、天心石を囲む敷石の数を数えてみると、1周目が9枚、1周目が18枚、9周目が81枚……というふうに増えていく。欄干も下段が180本、中層108本、上層72本と見事に9の倍数です。

 

3.皇穹宇

皇穹宇

祈年殿と似ているがこちらは三重ではなく一重の屋根

皇穹宇

圜丘壇の壇上から眺めた風景。中央の三角の屋根が皇穹宇

1530年創設。圜丘壇の北側に位置。皇穹宇は祈年殿のミニチュア版といった丸い建物で、圜丘壇で祭事を行うための天の神や、歴代皇帝の位牌をふだん安置しておくところ。建物は16本の柱で支えられていて、天井には金竜藻井という美しい装飾画が施されています。

皇穹宇はこぢんまりとした作りですが前記した回音壁、三音石のほか、樹齢八百年を越えると言われる古木・九龍柏など見所が少なくありません。

 

4.丹陛橋

丹陛橋

南北真っ直ぐに伸びる長さ360メートル、幅28メートルの石畳の道、丹陛橋

皇穹宇の北門・成貞門から祈谷壇の南門・祈年門まで続く石畳の道。中央には一直線に漢白玉石が敷かれています。この道は北に行くにつれ高度が高くなっていて、皇帝は昇天をイメージするように南から北へと進んだとされます。

5.具服台

具服台

黄色の屋根が眩しすぎる……内部は土産物屋となっている

丹陛橋の東側に位置。祭事が行われる際、皇帝は斎宮で斎戒沐浴し、ここで祭礼服に着替えました。
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