10.モンサンミシェルとその湾(フランス)
満潮時のモンサンミシェル
モンサンミシェルはもともとケルト人の聖地だった場所。708年、オベール司教が夢に現れた大天使ミカエルに「ここに私を祀りなさい」と命を受け、聖堂を造ったことから「天使が降り立った奇跡の場所」と知られることになった。
モンサンミシェルを訪ねるなら、ぜひ島内に一泊してみてほしい。迷路のように張り巡らされた小道をふらふら訪ねる散歩が最高におもしろい。また、潮の干満で変わるモンサンミシェルを見るのもまた楽しい。満潮時は海に浮かぶ姿が見れるし、干潮時はモンサンミシェルの周りを徒歩で一周することもできる。
パリから遠いのが難だが、はじめての旅ならツアーを使って楽にすませてしまおう。その代わり、パリの世界遺産「パリのセーヌ河岸」「ヴェルサイユの宮殿と庭園」や、近郊の「フォンテーヌブローの宮殿と庭園」「中世市場都市プロヴァンス」「シャルトル大聖堂」などを訪ねれば、世界遺産を十二分に堪能する旅になるだろう。
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9. 黄山(中国)
黄山の怪石群と岩から生えた黄山松
黄山には70以上の名峰、400以上の名勝があり、特に奇松、怪石、雲海、温泉は「黄山四絶」と呼ばれ、中国のもっとも偉大な景色が黄山に集まっているといわれる。山水画のような中国の絶景を見たかったらぜひオススメしたいのが黄山なのだ。
黄山を訪ねるならぜひ「上海→蘇州→杭州→黄山」というルートをオススメしたい。マルコ・ポーロは蘇州を「東洋のベニス」、杭州を「世界でもっとも美しい街」と絶賛したといわれ、蘇州には「蘇州古典園林」、杭州には「杭州西湖の文化的景観」という世界遺産がある。また、黄山のふもとには「安徽南部の古村落 - 西逓・宏村」という素朴な世界遺産村落もある。上海も含めれば、中国の都市と文化と自然が存分に楽しめるはずだ。
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8. 古都京都の文化財(日本)
苔寺の異名をとる西芳寺の庭園。夢窓疎石の作庭だ
ひとくちに「古都京都の文化財」といっても、実は17もの寺社・城が登録されている。賀茂別雷神社 (上賀茂神社)、賀茂御祖神社 (下鴨神社)、教王護国寺 (東寺)、清水寺、延暦寺、醍醐寺、仁和寺、平等院、宇治上神社、高山寺、西芳寺 (苔寺)、天龍寺、鹿苑寺 (金閣)、慈照寺 (銀閣)、龍安寺、西本願寺、二条城だ。さらに京都御所、桂離宮、修学院離宮なども追加登録を目指している。
京都でオススメしたいのは、ひとつの寺社をじっくり眺める旅。たとえば西芳寺などの庭園を訪ねて、ただボケーッと何時間もすごしてみてほしい。もともと世界遺産は歴史やその意味を伝えたくて造られたものではない。彼らが再現したかった空気・感覚をこそ呼び起こしてみよう。京都の本当の姿が見えてくるはずだ。
なお、西芳寺、京都御所、桂離宮、修学院離宮など事前予約が必要な場所もあるので要注意。
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