リーダーシップ/リーダーシップ活用事例

「キリン フリー」を躍進させたリーダーシップ

キリンビールのノンアルコール・ビールテイスト飲料「キリン フリー」は2009年4月に発売され、当初目標の6倍を超える400万ケースを販売する大ヒット商品となりました。市場はさらに拡大し続け、今もなお躍進を続けています。今回の記事は前号のマーケティング部長(当時)佐藤章さんに続き、「キリン フリー」のプロジェクトリーダーの梶原奈美子さんにインタビューをさせていただきました。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド

キリンビールのノンアルコール・ビールテイスト飲料「キリン フリー」は2009年4月に発売され、当初目標の6倍を超える400万ケースを販売する大ヒット商品となりました。市場はさらに拡大し続け、今もなお躍進を続けています。今回の記事は前号の佐藤章さんに続き、「キリン フリー」のプロジェクトリーダーの梶原奈美子さんにインタビューしました。

チームが120%の力を出せる環境づくり

ノンアルコールビール「フリー」のプロジェクトマネージャーを務めた梶原奈美さん

ノンアルコール・ビールテイスト飲料「キリン フリー」のプロジェクトマネージャーを務めた梶原奈美子さん

「キリン フリー」の商品パッケージの色であるグリーンの服を着て、颯爽と登場した梶原さん。今年1月に放映されたNHK『クローズアップ現代“ウーマノミクス”が日本を変える』で取り上げられた新進気鋭の若手マーケターです。

ガイド:
まず、「キリン フリー」の商品開発プロジェクトに参画する経緯を伺えませんか?

梶原さん:
私は中途の転職組で経験者採用で入社しました。入社後は、チューハイやカクテルなどの商品開発をしていましたが、それらの商品が発売のち終売を迎える頃に、当時のリーダーからノンアルコールビールの話がありました。

ガイド:
ご自身がプロジェクトリーダーとして、良いものをリリースしなくてはいけないという使命があり、ご苦労された経験をお聞かせください。

梶原さん:
大きなところが2つあって、味の開発とコンセプトの開発です。

味の開発では、私はビール系の開発が全く初心者だったので、一番苦労しましたね。実際に手を動かしていくのは私ではなくて技術者。担当者として、そこにどうかかわっていくか、どういうふうに進めていけば良い中味ができるのかは、すごく苦労したところです。結局は時間をかけて、粘りに粘って最後まで味の改良をしました。

もう1つはコンセプトやパッケージ。商品のコンセプトはすごく役割が大きい。また、パッケージとか広告とかの外側のコミュニケーションの部分になってくると、デザイナーさんや広告クリエイターさんといったプロにお願いします。

どういうふうにすれば良いものができるのかと色々考えたときに、プロの手を思い切り借りようと。そして私の役割は、プロの方が120%の力をかけられるような環境作りやモチベーションをあげることだと考えました。自分なりにチームを動かすということですね。
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