マンション管理/マンションでのトラブルと対策・関連情報

マンション理事は今日もつらいよ(2ページ目)

マンション運営の主体者はもちろん管理組合。でもその運営は住民トラブル、未収金回収問題、改修工事の是非など多岐にわたり、複雑な内容も多いもの。実際どんな内容が話し合われているのでしょうか?引き続きお伝えしたいと思います。

千葉 由里

執筆者:千葉 由里

マンションの買い替え・売却ガイド


インターネット環境の運営主体の変更で議論に

インターネット

マンションのインターネット環境が今回の争点に

さて、この日の議題は、インターネットの運営会社の変更に関するものでした。現状の運営会社は、ネット関連設備にかかる電気代も管理組合が負担しているうえ、各住戸の負担額も、昨今の新築マンションと比べて高め。そこで、比較的安価で、サービス内容も同等以上の、管理会社の関連会社に運営を変更しよう、という内容が提案されました。

 悪い話ではないうえ、現状のメールサービスもそのまま継続でき、マンション内で課題になっている、曜日・時間帯でネットがつながりにくい、という課題に関しても、各住戸の使用状況をチェックし、個別に改善要望を出すことも可能ということで、理事達はかなり乗り気でした。
 

意見が分かれた、「お金」の扱い

ところが導入はすんなり決まったものの、意見が分かれたのは、減額されるお金の扱いでした。
毎月各住戸500円ほどの返金になるのと、電気代もかかった分だけ、運営者側が支払うことに変わります。そこで、電気代を管理費に組み込むのはすんなり決まったのですが、500円/戸・月については、管理費に組み込むのか、個人に返金するかで意見が分かれました。

 個人的には、マンション売却のときに、見た目上、周辺の新築マンションよりネット利用料が極端に高く見えてしまうのは嫌だったのと、本来は1500円だけど、契約変更したときに差額を管理費に入れることにしたから、2000円支払ってね、と中古で購入した場合に言われた方も違和感あるのでは?と感じました。もし管理費が足りないなら、管理費としてきちんと徴収すべきだろうと。

ところが、これはそもそも、議論に挙げること自体論外、という意見もありました。

「たった500円を返して欲しい、なんて所有者はそもそもいるわけはないんだから、わざわざこの内容を公表せず、勝手に管理費に組み込むよう進めなさい、という内容でした。

最終的には多数決で、管理費とは切り離すことになりましたが、実はお金に対する意識の違い、考え方の違いで、意見が対立する場面も目立ってきている今日この頃でもあります。

さて、年明けはいよいよ総会。
ついに理事の引き継ぎの時期がやってきます。
やるべきことをやりきれていない感覚だけが残らないよう、しっかり関わっていきたいところです。
 

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