悩んでいる様子

マンションで意外に多い悩みかも・・・?

マンション内に、死角はそこかしこに存在します。管理人が常駐している分譲マンションは稀ですし、防犯カメラもエントランス付近やエレベータ内など、ごく限られた場所にしか設置されていません。

そんな中、時折発生するのが同じマンションの居住者と思われる人間によるイタズラや嫌がらせです。

具体的には、以下のような被害事例を見聞きします。

・郵便ポストに生ゴミを捨てられた
・駐輪場にあった自転車が他の場所に移動されていた
・玄関ドアや駐車中のクルマを傷つけられた

もしあなたが被害者なら、こんな時どのように行動しますか?

通常考えられる対応とその効果

1) 管理人・管理会社に訴える
たいていの場合、最初に思いつくのがこの方法です。ただ、加害者を特定できない限り、効果的な対応は期待できないと思われます。

そうした行為が夜間など、管理人の勤務時間以外であることが多い場合には管理会社としても対処しようがないからです。

ただ、共用部に設置された防犯カメラの記録が加害者の特定に役立ちそうなら、被害に遭った日時を伝えて調べてもらうとよいでしょう。

2) 警察に訴える
被害が酷い、もしくはそうした行為が長期間に及んでいる場合には、警察に訴えてはどうかと思うかもしれません。ただ、特にその行為によほどの事件性がない限り、民事不介入の原則から犯人捜査の対応を求めるのは難しいでしょう。

3) 自分自身に原因がないか振り返る
自分自身が日頃騒音やマナーなどで他の住人に迷惑をかけていないかを自問してみるのはよいと思います。

日頃近所同士の付き合いがない限り、たとえ文句を言いたくても他の住人に面と向かっては言いづらいものです。もし自らを振り返って思い当たる節があるなら、そうした行動を止めるか、改めてみるべきです。それによって、嫌がらせ行為が収まるかもしれません。

ただ、どう考えても理由が分からない、しかも加害者が同じマンションの住民の可能性が高いという場合には、次の対処法をご紹介します。

以前知人から同様の相談を受けた際に、ガイドが提案した方法を実行したところ、その後嫌がらせは収まったと聞いています。

管理組合に相談してみよう

分譲マンションの場合、共用部分の管理責任者は管理組合です。(正確には、管理規約において管理組合の理事長が法律上の管理者と定められています。)ですから、嫌がらせに遭った場合にはまず管理組合に相談してみましょう。

分譲マンションの管理ルールを定めた区分所有法には、下記の定めがあります。
第57条 (共同の利益に反する行為の停止等の請求)
区分所有者が第6条第1項に規定する行為(注:建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為を指す) をした場合又はその行為をするおそれがある場合には、他の区分所有者の全員又は管理組合法人は、区分所有者の共同の利益のため、その行為を停止し、その行為の結果を除去し、又はその行為を予防するため必要な措置を執ることを請求することができる。
さらに、区分所有法の定めにもとづき、国交省のマンション標準管理規約では以下のような定めがあります。
第67条 (理事長の勧告及び指示等)
1. 区分所有者若しくはその同居人又は専有部分の貸与を受けた者若しくはその同居人が、法令、規約又は使用細則等に違反したとき、又は対象物件内における共同生活の秩序を乱す行為を行ったときは、理事長は、理事会の決議を経てその区分所有者等に対し、その是正等のため必要な勧告又は指示若しくは警告を行うことができる。
つまり、共用部内での嫌がらせ行為もマンション内の共同生活の秩序を乱す行為に当たると考えられるので、管理組合の理事長はそうした行為を止めさせる権限があるのです。

管理組合に依頼する手順と内容

分譲マンションの場合、管理組合の業務執行機関として理事会が定期的に開催されていることが多いので、そこで本件を議題として取り上げてもらうよう依頼します。

その際重要なことは、被害の詳細(被害の発生日時、具体的な内容、加害者特定の可否など)を書面にして提出することです。

そして、以下の事項を実施するよう理事会で決議してもらいましょう。

◆マンション内での被害内容の開示と、そうした行為は住人の共同生活の秩序を乱す行為であり、決して許されない旨の文書を共用部に掲示する。(かつ、各住戸にポスティングしてもらうとなお良い。)

◆再発の予防策として、たとえば管理人の巡回頻度を上げる、防犯カメラの記録を頻繁に確認するなどの対応を宣言し、掲示文書にその旨記載する。

つまり、管理組合が加害者の行為をマンション内に告知すると同時に、公式に非難することが重要です。

加害者がマンションの住人である場合、その掲示文書を目にすれば自らの犯行が露見した場合のリスクに怖気づき、再発を防止する効果が期待できるでしょう。

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