架空・不当請求の支払督促について

「特別送達」は郵便局員により届けられます
「特別送達」は郵便局員により届けられます
※支払督促を受けた人が「異議申し立て」をすると、普通の「訴訟」になってしまうので、訴訟になってもいいと考えている人にとっては、「支払督促」で相手が支払ってくれればOK、支払わずに訴訟になってもOKでしょうが、相手の出方次第ですから、訴訟まで考えていない場合は、裁判所に出頭しなくてはならないので、リスクがあるといえます。

逆の立場からすれば、もし身に覚えがなく、支払う義務がないとすれば、二週間以内に「異議申し立て」をすれば裁判になるので、裁判に負けるつもりがなく徹底的に闘うつもりなら申し立てをすればいいのです。つまり、この「二週間」が勝負といえます。

「支払督促」制度も、「不当請求」をする業者側からすれば、これまでの「架空請求は無視せよ」の定石通りに、「支払督促」を受け取った側が無視してしまうと、「仮執行」まで宣言できてしまうのですが、さすがにそこまでされれば、受け取った側もどこかに相談するでしょうから、そこからまた三十日間の猶予があり、この段階でも「異議申し立て」ができるのです。

「支払督促」の通知は「特別送達」(郵便局員により届けられる配達証明)として届くものです。まれに、「裁判所からの通知は受け取りたくない」人が受け取らないようにしていると、裁判所は「書留」郵便にして届けることがあり、代わりに受け取った人に普通郵便で状況をたずねる文書を出す場合があるそうですが、基本的には「特別送達」で届くものと考えていいようです。

対処の仕方

ただ請求書に「裁判に訴える」などと記載されている場合や、裁判所からの通知を装って、書類を偽造して送付してくる場合には、身に覚えがなければ無視して放置しておきましょう。ただし、間違いなく裁判所からの特別送達であったり、その書類が本物か偽物か判断できない場合は、国民生活センター、消費生活センターや弁護士、弁護士会に相談しましょう。

これまでに、国民生活センターで把握している「支払督促」の書式を偽造して消費者に送付するケースは2件と、正式な支払督促を申立てる事例は3件とのことで、「架空・不当請求」事件の相談件数、さらに「架空・不当」の請求を受けた人の数に比べれば、ごくごく少数ですから、「少額訴訟」のケースと同様に、今後、正式に「支払督促」を申し立てるケースは多数発生するとは考えにくいものと思われます。

一般的に、裁判所から「ハガキ」などで通知が届くことはないので、これは無視して放置しておきましょう。「ハガキ」などで、「裁判所の通知の前に連絡してください」といった内容も、裁判所が関わっているとか、裁判を起こされるという意味の通知ではありません。これは、ただ「裁判所」という言葉を入れて脅しているだけです。そして問い合わせの電話をかけてくる人=カモが引っかかるのを待っているということです。また、「出会い系サイト」等有料サイト利用料関連だけでなく、その他の支払についても色々なケースがありますが、「債権回収」や「裁判所」などの文字が入っていたとしても、あわてず、冷静に対処するようにしましょう。国民生活センターや、全国の消費生活センターに相談しましょう。


※12月9日に警察庁が、「振り込め詐欺」と新名称を考案・公表しました。
詳しくは架空・おれおれ・振り込め詐欺をご覧ください。

※先の「架空・不当請求」裁判のゆくえの第二回裁判が行われました。この裁判に関しては、「架空・不当請求」裁判 Part.2 で、ご覧ください。

※第5回期日の判決が出ました! 3月23日アップの「架空・不当請求」裁判に判決! をご覧ください。


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