ガーデニング
種まきや苗から植物栽培をはじめる
ガーデニングで植物の栽培をはじめるには、大きく分けて種や球根から育てる場合と、ある程度の大きさまで育てられたポット苗を植えて管理していく方法があります。 種から育てるとリーズナブルにたくさんの苗を得られるという利点がありますが、種まきから育苗までの管理が難しいものなどは市販の苗を購入して植えつける方が確実な場合もあります。種のまき方と苗の植え付け方をしっかり覚えて、たくさんの植物で庭を彩りましょう。

種まきの方法

アサガオ
学校の授業で種まきをした記憶は?
ガーデニング初心者にとって、何となく種まきは難しいものと捉えられがちですが、誰しも小学生くらいのときに一度はヒマワリや朝顔の種を蒔いた経験があるのではないでしょうか。授業の一環として、双葉が出たときの喜びや本葉が出た、茎が伸びたと観察日記をつけた記憶のある方も多いでしょう。 ガーデニング用の草花の種まきも、学習用の種まきも基本的には変わりありません。もちろん種によってはデリケートな性質だったり、特別な処理をしないと発芽しないものなどもありますが、ホームセンターなどで一般的に販売されている種は「まき時」と「基本」を守れば大概は芽が出るものなのでご安心を。

それではまず、実際に種を購入するところからポット苗に仕立てるまでの手順をマスターしましょう。

種の入手

種袋
種袋には情報がたくさん
店の陳列棚には、たくさんの種が並んでいます。植えてみたい植物を選ぶことはもちろんですが、ここでチェックしたいのは「まき時」と「採取年」です。「まき時」とは、その種をいつまいたらよいのかという目安で、「採取年」とはその種がいつ採れたものかを表しています。

種は採種されてから年を追うごとに発芽率が落ちてくるので、なるべく新しい種を選びます。いつ入荷したのかわからないような、埃がかぶった状態にあるものは避けましょう。 また、現在まき時かどうかも重要です。せっかく購入しても、まき時まで間があくと買っておいたことを忘れてしまったり、保管状態により発芽率が下がることも考えられるからです。

店頭に並んでいる種袋には、大概まき時(地域別の播種最適期間)と採種年、あるいは消費期限などが記載されています。メーカーによっては、種の原産(採取)地・発芽率・種のまき方・育て方・花の特徴・花期・発芽適温といった情報が記載されているものもあるので、これらを参考に選びましょう。

種まき用の土

発芽
ジフィーセブンにまいた種が発芽した
種をまくための土は、肥料分のない清潔で新しいものを準備しましょう。市販の「種まき用土」は無菌なので手軽で便利です。バーミキュライトやピートモスを単体、もしくは混合して用いても良いでしょう。

細かな種をまくにはピートモスを平板状にした「ピートバン」がおすすめです。 そのほかピートモスを円盤状に圧縮し、水を含ませると膨らむ圧縮用土(ジフィーセブンなど)や、用土を入れるポット自体が土に還る素材でできているものなどもあります。たくさんの苗を得たいのであれば、育苗箱(or浅い鉢)やプラグトレイに種まき用土を入れたものを使うと良いでしょう。

種まき方法の種類

種のまき方には、大きく分けて「直まき」と「床まき」の二つの方法があります。「直まき」は、その植物を植えたい場所に直接種をまくやり方で、直根性の植物など移植を嫌うものに用いられる手法です。一般的には苗床やポットに種をまいて育苗し、最終的に植えたい場所に移植(定植)するというやり方になるので、ここではその方法についてご紹介します。
種のまき方
三種類の種のまき方
種まきには、点まき・すじまき・ばらまきの三つの方法があります。点まきは、まき床に等間隔に穴をあけて種を一粒ずつ植える方法です。ヒマワリや朝顔など粒の大きい種は点まきにします。すじまきはまき床に箸などを使って浅い溝を等間隔につけ、そこに種をまく方法です。ばらまきは文字通り、まき床に種をパラパラとばらまく方法です。 すじまきとばらまきで注意したいのは、種が重なったり一箇所に固まらないようにまく、ということです。

ビオラやアリッサム、キンギョソウなど粒が小さくて一粒ずつ点まきするのが難しい場合は、すじまきかばらまきにします。 細かい種をまくときは、種に増量剤として砂を混ぜて古ハガキを半分に折ったものの上に乗せ、トントンと手首を叩きながらまき床全体にばらまきます。あるいは増量剤の砂を混ぜた種を、コショウなど調味料瓶に詰めて振り掛ける、という手もあります。(いずれも後で固まったところを見つけたら、ピンセットなどで少し広げておくと、次の間引きの作業が楽になります。)

種の覆土は、その種が好光性であればごく薄く、嫌光性であれば厚めにかけます。カンパニュラ、キンギョソウ、ベゴニア、ペチュニアなどは好光性、二ゲラ、ハナビシソウ、ジニアなどは嫌光性です。

種まき後の水やりは、嫌光性のものは発芽まで湿らせた新聞紙で覆い、その上から霧吹きなどで水やりできます。好光性のものは、腰水(水を張った容器に育苗箱をつけ、下から吸水させる)につけます。腰水は嫌光性のものにも使えます。ただし、どちらの場合も浸けっぱなしにしておくと過湿になってしまうので、土が十分吸水できたところを見計らって、引き上げておきましょう。

発芽から育苗

芽
発芽が揃ったら、間引きを
まいた種は、やがて芽が出てきます。双葉が重なり合うようになってきたら、1回目の間引きを行います。ピンセットや箸を使って、他の芽まで抜いてしまわないように注意して間引きます。混み合っていたり隣の根とからみあってうまく抜けないようなときは無理に引き抜かず、間引くほうの地表部をハサミで根元からカットします。

その後も混んできた部分を順に間引いていき、本葉が3~4枚程になったら「鉢上げ」をします。鉢上げの際は根についた土を落とさないよう大きめに掘り取り、茎や根を痛めないように、そっと扱います。

ビニールポットなどに植え替えて2~3日間は、日陰~半日陰に置いて養生させましょう。その後は、日当たりの良い場所に移して管理します。肥料は移植後1週間くらい経ってから、1000倍に薄めた液肥などを与えます。 本葉が茂りポットに根がまわってきたら、いよいよ定植です。この後は、次項の苗から育てる場合と同じになります。

苗の植え付け方

ポット苗
ポット苗からスタートしても
花壇、あるいはプランターなど、まずは植え場所を決めておきましょう。花壇の場合は、植え付けの1週間くらい前には土を耕して、必要に応じて酸度調整をしておきます。元肥は、「マグァンプK」なら植え込みの際に混ぜ込んでも肥料焼けを起こさないので、手軽に扱えます(有機質肥料を加える場合は、植え付けの1~2週間前にすきこんでおきましょう)。

植え付ける苗を準備したら、まずポットのまま植え場所に置いてみて、配置を確認しましょう。特に花壇などでいくつもの株を植える場合は、その後の生育も見込んで株間をあけて植える必要があるので、ここでしっかり確認しておきましょう。 配置が固まったらポットよりやや大きめに植穴を掘り、ポットから株を引き抜き軽く根をほぐして植え付けをします。植え付け後は、株元にしっかりと水やりをして完了です。

根が活着するまでは水やりをしますが、花壇植えならその後は特に乾燥した日以外は水やりの必要はありません。鉢植えの場合は、土が乾いたらたっぷりと水やりします。

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