コーチング/人材育成・組織作り

言い訳部下を前向きにさせる取り組み術(2ページ目)

言い訳を平気でする部下はいないでしょうか。それは部下の能力の問題もありますが、上司側の責任もあります。そこで、言い訳の要因を明確にし前向きにさせるコツをご紹介します。

平野 圭子

執筆者:平野 圭子

コーチングマネジメントガイド


結論から先に言わせると言い訳が減る

言い訳の多くは、やっていないことや失敗への自己防衛的な反応です。結論を正当化するための理由を話すわけですから、おのずと話は長くなり責任転嫁しやすくなります。それを防ぐには、まず結論から言うように促すことです。

悪い例
上司:「今月の成績はどうだ?」
部下:「今月はお客様が思うように動きがなくて困っているんですよ。どうも打った広告の効果が思ったようにでていなくて」
上司:「なんで効果がでないんだ」
部下:「いや、昨年までの実績をベースに組んだのですが……」

良い例

上司:「今月は何件までいった?」
部下:「現在50件です」
上司:「すると、目標まで10件ということになるけど、どのように取り組むのか聞かせてほしい」
部下:「まず、実績が出たお客様のところから紹介をもらいに行こうと思っています」

結論を先に聞けば、後は事実の確認をすればいいだけです。不必要に話を長くし、結果を先延ばしするような話し方をさけるだけで、言い訳するきっかけはぐんと減ります。

言い訳病にとりつかれないためには

とはいえ、言い訳を言わざるを得ないように仕事をしている人たちがいます。要するに、自己責任が取れるようなセルフコントロールができていない人たちといえるでしょう。以下は、自己責任が取れなくなってしまう行動パターンです。
  • 先延ばしにする
  • 最後までやり遂げない
  • 準備不足である
  • あきらめるのが早すぎる
  • 同じ失敗を繰り返す
  • 安全策をとりすぎる
部下の行動にこれらの傾向が見られたら、言い訳病にかかる可能性が高まります。その場合には具体的に指摘してフォローすることです。

「君は、締め切りを1日過ぎているね」
「プロジェクトの関係者全員に失敗の要因についてのヒアリングをしてレポートをだしてください」
「前回の失敗と、今回の問題とはどう関係すると思う?」

など、本人がそのことに意識を傾けられるように常に関わり続けることです。

部下が言い訳をして能力を発揮できないとしたら、それは本人のせいだけでなく、それを引き起こしている要因が自分にもあることを認識し、取り組んでみてください。
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