商業密集の駅前から工場そして郊外~駅東側
(上)旧家や工場の跡地はミニ開発の戸建てが開発されるケースが多い(下)古くからの商店が建ち並ぶ駅東側界隈 |
前のページで説明したように古くからの集落であるJR「鳳」駅周辺は、その集落にめがけてJRの駅を設置しているために、とても窮屈な印象です。何が窮屈な印象を与えているかといえば、駅前にロータリーがないこと。かろうじてタクシーは出入りしているのですが、乗用車のUターンもままなりませんし、そもそも路線バスの乗り入れもありません。
堺市もこの事態を重くみているようで、周辺は都市再生緊急整備地域として「堺鳳駅南地域まちづくり計画」が策定されています。徒歩で利用する分には問題ありませんが、駅の規模・自家用車での駅への送迎等を考えるともう少し開発された方が使いやすいです。
主だった商業施設は東側エリアとなります。「おおとりウイングス」、「アリオ鳳」といった大規模ショッピングセンターや「ライフ福泉店」等のスーパーが点在し、その間を埋めるように商店街や個店があります。
住宅事情については、街路も細く自動車での乗り入れが難しい駅東側周辺は、一本路地に入ると未舗装道路が散見されるなど、「昔懐かし」な街の風景も見られます。一戸建ては商業併設が多く多少小振り。比較的新しいミニ開発の戸建ても多く、駅に近い部分では集合住宅よりも小規模戸建てが優勢です。ただ、駅から離れると中規模程度の工場も多く、工場跡地の開発と思しき民間分譲マンションが点在しています。
では、駅の西側はどうでしょうか?
高石市へと続く閑静な戸建て街~駅西側
駅西側は一本入れば閑静な住宅街。生垣をきれいに整えた一戸建ては見た目もほっとする |
道路事情についても、東側との比較ではかなり良いといえます。自動車での移動も自宅~駅はそれほど無理なく入れそうですし、かといって通過交通が頻繁にある程の利便性もないので歩行者にも利用しやすいでしょう。
ただ、旧の街道筋については一部歩車分離がうまくなされておらず、また交通量もそれなりに多く、気をつける必要があるでしょう。
全体的なイメージとすれば、高石市へと続く流れとなる戸建て街のイメージが大きい駅西側。生活圏と利便施設を切り分けたい方は駅西側が住みやすいと言えましょう。多くを身の回りで済ませたい、街中が好き!という方には駅東側をお勧めいたします。
記事を書きながら「なんか八尾の周辺とちょっとにてるぞ?」と感じた今回。歴史ある街に大規模ショッピングセンターが進出し、旧来からある商業施設との共存が取りざたされる場合が多いですが、住む人間にとってはどちらもあってほしいもの。うまく共存すべく、生活者としても使い分けに心掛けたいものです。
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