ストレス/ストレスフリーの思考術

考え方でストレスを減らす…ストレス緩和発想法

ストレスを感じたときに、それを大きくしないための発想法を知っておくと便利。その基本となる「認知療法」「ストレス・コーピング」「アサーション」の3つをお伝えします。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

ストレスをなくすには、まず考え方から変えてみよう!
ストレスをなくすには、まず考え方から変えてみよう!
ストレスが招く心の病気・体の病気」で紹介したような心身の病を防ぐためには、ストレスを減らす発想法やストレスマネジメントを自分自身で工夫して、取り入れていかなければなりません。代表的なものを紹介します。

■ 認知療法
ストレスを招きやすい物事の捉え方である「認知のゆがみ」に気づき、それを再検討して、現実的で合理的なものへと修正していく心理療法。

「認知のゆがみ」には、たとえばオールorナッシングで物事を捉える、何でも物事をマイナスに捉える、「~すべき」と思いこんでしまう、というように、独特の物事の捉え方のクセで自分を追い込んでしまうことがある。
これらの認知のゆがみを感じたときに、それをノートに書き、後で振り返って検討する方法がよくとられる。


■ ストレスコーピング
ストレスが起きたときに、それと格闘するのではなく、うまく付き合っていくこと。ラザルスの分類では、次の8種類がある。
 
  • 直面的対処---失敗を恐れずに向かい合うこと
  • 距離を置く---考えないように、忘れたりする
  • 自己コントロール---慎重な対処など、自己管理をする
  • 社会的支援を求める---相談機関や専門家に相談する
  • 責任を引き受ける---反省したり、謝罪したりする
  • 逃避、避難---責任から逃げたり、かわしたりする
  • 計画的な問題解決---計画に沿って、問題を解決する
  • 積極的な再評価---困難の後の成長のように、結果を再評価する

■ アサーション
対人関係で、不要なわだかまりやトラブルをつくらないために、相手も自分も大切にしたコミュニケーションをとっていくのが「アサーション」。

会話の際には、まずは相手の言い分をよく聞き、相手の気持ちを尊重すること。そのうえで自分の気持ちも大切にし、意見を率直に述べたり、会話が進まないならうまくかわすなどする。

相手に振り回されることで、不快を募らせて終わるのではなく、自己決定によって行動し、その結果に責任を持つようにする。


さらに、行動によってストレスを発散し、解消することも大切です。それについては、次回に紹介します。

5. ストレス発散・解消法 >>
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