近すぎる関係から生まれる息苦しさとジェラシー
就学前の子どもがたくさん住む集合住宅では、サエコさんのように、専業主婦同士の近所づきあいが濃厚になりがちです。ママ友との近所づきあいは、最初は楽しく、盛り上がります。子育てのグチや夫や姑への不満などを思い切り話せるため、「1人じゃない」という安心感も得られます。
しかし、付き合いが濃くなってくると、次第に息苦しくなります。子どもが幼いうちはまだいいのですが、たとえば子どもの発達や能力に差がつき始めると、ライバル意識やジェラシーが生まれて、なかなか純粋な気持ちで付き合うのが難しくなります。
さらにサエコさんのように、同じマンションの住人同士だと、ローンや家計の問題がしばしば話題に上ります。お互いの懐具合が垣間見え、夫の収入を嘆いたり、援助してくれない親を斜めに見たりと、ちょっと歪んだ不満が生まれることがあります。