元気にする4つのグチ聞きテク
「話すことで少しでも気を楽にする」それが聞き手の役割 |
グチを聞くなら、ぜひオープンエアの場所を設定しましょう。デパートや会社の屋上、緑の多い公園、波の音が聞こえる海岸、雰囲気のよいオープンエアのカフェのように、気持ちが晴々とするような場所を選ぶとよいでしょう。
大人の場合、会社帰りにお酒などを飲みながら聞くことが多いと思いますが、夜に薄暗い場所で話すと、グチが止まらず、不満を何倍にも増長させてしまうことが多いものです。一方、日中、自然の空気に触れながら話すと、「悩んでいたことなんて、ちっぽけなことかも」「何とかなるかも」と気持ちを切り替えやすくなります。
(2) 本人が気づかない「その人らしい良さ」を探す
話の中から本人が最も気づきにくい「その人らしい良さ」を探してみましょう。見方を変えれば、「自分のここが嫌だ」と感じている部分にこそ、その人らしい良さがあるものです。
たとえば、「私って、何にトライしても途中で投げ出すのよね」と自信をなくしている相手に対しては、こんな風に応えてみてはどうでしょう。
・ 「途中で投げ出しやすい、っていう自分の問題が見えているのね。自分の問題すら分からない人が多いのに、あなたは洞察力があるのね」
・ 「そこまで課題が分かっているなんて、とっても冷静だわ。まずは、今の状況で何か達成できそうなことを、一緒に考えてみようよ」
このように、本人が欠点だと思い込んでいたことを利点に変えて指摘し、今のその人の力でできそうなことを探すサポートをしてみるといいでしょう。
(3)「既にできている」「既に持っている」ことを指摘する
「できない」「ダメだ」と思っていることを、「既にできている」「既に持っている」という視点から指摘するのも有効です。たとえば、先ほどの「私って、何にトライしても途中で投げ出すのよね」というグチに対しては……
・ 「でも、あなたは一番大切なことは絶対投げ出してないわね。家事(仕事)を毎日欠かさず続けているじゃない。そこをきちんと押さえているんだから、他のことが中途半端になってしまっても、ある程度仕方ないんじゃない?」
・ 「でも、私との関係はケンカしながらも投げ出さずに続けているじゃない。あなたには、継続できる力が既にあるのよ」
このように、身近なことを例にして既にできていることを指摘し、自信を回復させてあげるのもよい方法です。
(4) 聞くこと以外で相手をねぎらう工夫も
グチを聞くときには、「言葉」以外で相手をねぎらう工夫を組み合わせるのも効果的です。たとえば、相手によって次のようなバリエーションを考えてみては?
パートナー ⇒ ステキなレストランの予約。肩や腰のマッサージ。
友 だ ち ⇒ 小さなアロマボトルや癒しグッズを「お守り」としてプレゼント。相手のステキな表情を写真に撮ってあげる。
会社の仲間 ⇒ おいしいコーヒーを淹れてあげる。スイーツの差し入れをする。
このように「聞く」だけでなく、気持ちをカタチや行動に変えて「プレゼント」することで、相手の気持ちを温かくできます。