アトピー性皮膚炎/アトピー性皮膚炎の予防法・治療法

【治療】大豆を控えたアトピー対策

アトピーの原因を除くことも、アトピー治療には大切です。今回はアトピーの原因にもなる「大豆」について説明します。大豆加工製品も様々ですから、その知識を深めましょう。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド

食事療法の説明として、それぞれの食品に対する説明をしてきましたが、今回は、「大豆」です。(アトピーの原因を参照)


大豆

アトピーの原因の一つが大豆です
大豆は、豆腐や醤油、みそなどの原料ですので、日本人にとって非常に身近な食物といえます。大豆の成分でアレルギー原因となるたん白質は、
  • ピーナッツ
  • そら豆
  • えんどう豆
にも共通しています。

大豆に似ている豆類には、注意が必要ということです。


まずは大豆が原因かどうか検査しましょう

検査としては、血液検査と皮膚テストがあります(アトピーの検査を参照してください)。血液検査で調べる場合、大豆・ピーナッツという項目がありますので、その食物について調べることができます。皮膚テストでは、インゲンマメ・アズキ・エンドウマメがあります。大豆はありませんので、代わりにエンドウマメで行うことがあります。
検査が陽性でも、症状が出ていない場合は、制限する必要はありません。しかし、食べてアトピーの湿疹がひどくなる場合で陽性なら、大豆を避けていく必要があります。


大豆対策

大豆の含むものにも注意
アレルギーの強さを、強い順から挙げますと
  • 【1】大豆油・おから・ピーナッツ

  • 【2】インスタント食品や揚げ菓子で大豆油を使用したもの
  • 【3】納豆・あん・きなこ

  • 【4】豆腐・醤油(しょうゆ)・みそ・豆乳
の順番です。

つまり、納豆や豆腐などの大豆加工品はアレルギーを起こす強さが弱まるのです。大豆は加熱しても、アレルギーを起こす力は弱くならないといわれていますが、加工品になると、弱くなります。とは言え、個人差がありますので、大豆のアレルギーがあれば、注意は必要です。

現在、大豆などの成分も食品の表示義務がありますので、食品を買う場合は表示に注意しましょう。アレルギーがある場合、大豆を除いてもおいしい料理は作れますので、症状に応じて大豆を制限しましょう。(料理の仕方の本については、食事療法で紹介しています)
また、醤油やみそは、アレルギーでなくても口の周りにつくとかぶれることがあります。湿疹が出たからといって、大豆アレルギーとは限らないので、医師に相談してください。


豆知識
:リノール酸という脂肪酸を含む加熱調理後に固まる油として、肉類・紅花油・大豆油・穀物油があり、アレルギー反応を増強すると言われています。一方、加熱調理後冷えても固まらない魚類油・エゴマ油は、抗炎症作用があると言われています。




アトピーの治療シリーズ
【第1回】ステロイド
【第2回】食事療法
【第3回】スキンケア
【第4回】梅雨に向けてのダニ対策 【第5回】梅雨に向けてのカビ対策
【第6回】内服薬
【第7回】アトピーに免疫抑制薬
【第8回】卵を制限してアトピー対策
【第9回】牛乳を控えて食事対策
【第10回】子供のストレス解消!
【第11回】大豆を控えたアトピー対策

<参考リンク先>

食事療法(All About[アトピー])

食物アレルギーレシピ集(アレルギーi)

大豆アレルギーについて
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます