アレルギー/家庭でできるアレルギー対策

毎日のお茶はアレルギー対策に有効?(3ページ目)

アレルギーにいいと言われている食品の一つに、毎日手軽に飲むことができるお茶が含まれていることをご存知でしょうか? 日本茶なら新茶の季節。今回は、茶の有効性について解説したいと思います。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド

べにふうき緑茶


日本で、アッサム雑種の紅茶「べにほまれ」とダージリン系「枕cd86」によって作られました。カテキン含量が多く、メチル化カテキンを多く含んでいます。
カテキンとカフェインが豊富であるため、苦味があります。

メチル化カテキンは、茶の主要カテキンで、エピガロカテキンガレートがメチルエーテル化された物質です。肥満細胞のIgEに結合する部分を抑えること、ヒスタミンの放出の抑制によってアレルギーを抑えると報告されています。抗酸化効果も報告されています。

茶の主要カテキンであるエピガロカテキンガレートは、そもそも、腸管からの吸収が非常に少なく、折角茶を飲んでも、ほとんど便より排出され、また、尿共に、1日で出ていきます。しかし、メチル化カテキンは、吸収がよく、脂に溶けやすいことから、体内に残りやすくなっていますので、効果が期待できます。

茶を飲むことでアレルギーの症状はよくなるのでしょうか?
通年性アレルギー性鼻炎の患者への効果

べにふうき緑茶を6ヶ月以上投与して、症状に改善が見られ、血液中のIgEと好酸球が減少したと報告されています。
スギ花粉症でも、べにふうき緑茶を飲んでいる人と飲んでいない人を比較すると、スギに対するIgEと血液中の好酸球数は、スギの時期に、飲んでいない人では増加しましたが、飲んでいる人は変化しませんでした。

もちろん、「茶」の効果は個人差が大きいので、注意してくださいね。

とはいえ、身近な食材が、治療の1つになりうる医食同源から試してみてもいいかもしれません。




豆知識
タンニン:植物に由来し、タンパク質、アルカロイド(窒素原子を含み、塩基性を示す有機化合物)、金属イオンと反応し強く結合して塩となる水溶性化合物。苦味、渋味を示す。


食事療法
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