アメリカでは、ダニよりもゴキブリが喘息の原因になると言われており、日本でも注意しないといけない問題です。そこで、今回、ゴキブリについて説明します。

まずは、前回の蚊アレルギーと同様、ゴキブリについて知りましょう。

そもそもゴキブリとは?

「ゴキブリ」は家が快適になったため、家に住み着くようになりました
あまり好かれていないゴキブリは、昆虫網ゴキブリ目に属します。「御器(食器)をかぶる(かじる)」ことから「御器被り(ごきかぶり)・御器噛り(ごきかじり)」と呼ばれるようになり、明治時代までは「ごきかぶり」から、「か」の字が抜け落ちたまま広まってしまったのが「ゴキブリ」という名称の直接の由来とされています。

ゴキブリが特に好きなものは、パン、ふかしたジャガイモ、米ぬか、バナナ、バター、食用油などですが、雑食性なので他にも色々なものを食べます。腐った植物、生ゴミ、動物の死骸、人間のつめ、髪の毛、排泄物など何でも食べます。どんなところでも歩くので人間にとっては不衛生で、病原体の媒介になってしまうわけです。

ゴキブリはもともと森に住んでいましたが、暖房設備が整い、良い湿度が保たれて、食物が豊富な家に住むようになりました。

ゴキブリ喘息って何?

喘息の基礎知識vol.1 喘息の原因って何?で説明しましたが、ゴキブリが喘息の原因になります。特に、アメリカの大都市では、ダニよりもゴキブリによる喘息が深刻な問題になっています。

特に、子供の喘息では、ゴキブリの対する皮内反応で陽性になる人が、36.8%で、ダニの陽性になる人の34.9%を上回っています。そして、ホコリの中のゴキブリアレルゲンが多量で含まれていてゴキブリの皮内反応陽性の方は喘息による入院する可能性が高いのです(Rosenstreich先生の報告 N. Engl. J. Med. 336, 1356‐1363,1997)

最近は、血液検査で、ゴキブリに対するIgEを見ることができます。ゴキブリが多い環境で、血液検査で陽性で、環境整備すると喘息がよくなれば、ゴキブリによる喘息、「ゴキブリ喘息」と言えるでしょう。

ゴキブリのアレルギーの原因になる部分は、ダニと同様です。つまり、ゴキブリの中でも、虫体と糞が、アレルギーの原因になりますから、ゴキブリの駆除だけでなく、掃除も大切になるわけです。

日本でのゴキブリ喘息の状況は?

日本では、気管支喘息の子供におけるクロゴキブリとチャバネゴキブリ、コナヒョウヒダニに対するIgE を調べた報告では、コナヒョウヒダニ 85.0%、チャバネゴキブリ 9.9%、クロゴキブリ 16.0%でした(阪口先生の報告 アレルギー 43, 1309-1315,1994)。その後の報告でも、10~30%程度であるといわれています。これから増えてくる可能性があります。


それでは、どのように、ゴキブリ対策をしたらいいでしょうか?