ストレス/女性に多いストレス

働く30代女性はストレスケアも頑張らない!(2ページ目)

「就職氷河期世代」でもある働く30代女性は、とても頑張り屋。しかし、ストレスケアまで頑張っていませんか?この世代は、他の世代と違ってあるポイントを押さえてストレスケアをすべき。そのポイントとは?

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

働く30代女性は
根本的なストレスケアを見直すべし

掃除をしながらムクムクと頭の中に浮かぶ考え。そこに自分の「心の叫び」が隠されていることも
掃除をしながらムクムクと頭の中に浮かぶ考え。そこに自分の「心の叫び」が隠されていることも
働く30代は、他の世代と少し視点を変えて、ストレスケアに取り組まなければなりません。その主眼はこれ以上頑張りすぎずに、今の「心の叫び」によく耳を傾けること。目の前のストレス発散を考えるより、もっと視野を拡げて根本的なストレス・ケアに取り組むことが大事です。たとえば、次のようなポイントを参考にしてみましょう。


■ 「ノン・アクティブな日」を設けて、「心の叫び」を聞く
心に漠然とした不安を抱えていると、それを忘れるため、やみくもに日常を忙しくしすぎてしまいがちです。今、自分の心は疲れて悲鳴をあげているかもしれません。「何かが違う」「このままではいけない」と感じているのかもしれません。その「心の叫び」を捕えるためにも、月に1度は「ノン・アクティブな日」を作ってみましょう。

癒し系スポット訪問だけでなく、ジム通い、スクール、買い物、友人とのランチなどを一切やめて、一人で家で1日ゆっくり過ごすことです。その際には、「情報断食」をし、テレビやDVD、インターネットなどの「雑音」を一切断つことが大切です。

たとえば、部屋の片付けや掃除をしながら静かに1日を過ごし、ムクムクと頭に浮かんでくる「考え」を捕えてみましょう。そこに、自分が今一番考えなければいけない課題が潜んでいる可能性があります。

■ 「心の叫び」をじっくり話せる場所を探す
よいカウンセラーはそのままのあなたを肯定し、受け入れてくれる
よいカウンセラーはそのままのあなたを肯定し、受け入れてくれる
「心の叫び」に気付くようになったら、一度カウンセリングを受けてみるとよいでしょう。親しい友達やきょうだい、両親に話してみてもよいですが、話の聞き方が下手な相手だと逆効果です。カウンセラーやセラピストは、クライエントの今の姿をまるごと受け入れ、共感的に傾聴する点で、一般の人の話の聞き方とは異なっています。

ただし、相性のよいカウンセラーを選ぶことが大事。「この人に話しても、なんだかしっくりしない」「言いたいことが湧きだしてこない」と感じるカウンセリングは、続けない方がいいでしょう。カウンセリングで最も大切なのは、「信頼の形成」だからです。

さらに、カウンセリングの目的は、第1に、心に溜まった澱を吐き出し、自分の日常では気付かなかった思いに気付くこと。第2に、今の状況から次のステップに移行する目標設定ができること。第3に、その目標を達成するための心理的なサポートを得ることにあります。

カウンセリングの種類や手法は数ありますが、まずは直感で「ピン」と来た人の扉を叩いてみるとよいでしょう。ただし、話しにくく、なんとなくしっくりしない場合は、続ける必要はありません。

次のページでは、ストレスケアを「生活」の面から考えるヒントについてご紹介します。>>次のページへ
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