私たちの脳の松果体というところでは、「メラトニン」というホルモンがつくられているのですが、このホルモンには睡眠のリズムを調節する働きがあるため、「睡眠ホルモン」とも呼ばれています。
メラトニンは夜になると分泌量が高まり、朝になると分泌が止まるのですが、このホルモンの生成と分泌は、「光」と密接に関わっています。朝、眠気まなこをこすりながらも、カーテンを開けて光を浴びるとしだいに眠気がなくなっていきませんか?これは、光を浴びたことでメラトニンの分泌が止まったせいなのです。
さらに、光を浴びることで夜眠るためのメラトニンが脳内で生成されます。夕方、陽が沈んで暗くなってくると徐々に分泌が始まり、就寝の頃には多量に分泌されますが、明るすぎる部屋や、テレビやパソコンなどの強い光は分泌を抑制してしまい、寝つきを悪くします。パソコン作業やテレビは、せめて就寝の30分前には切り上げるようにしたほうがいいですね。
---たしかに夜寝る前までパソコンをつけていると、なかなか寝つけないことが多かったように思います。寝る前には、身心も寝るための準備をすることが大切なんですね。
そうです。それに、眠るときには気がかりなことを考えないこともとても大切です。といっても、これが難しいんですけどね(笑)。悩んで解決することなら悩む価値はありますが、自分ではどうしようもないことを悩んでも仕方ありません。眠れないときには思い切って起きて、別のことをしながら眠気が訪れるのを待ちましょう。
また、よく体を動かすと眠りが深くなりますから、運動や散歩をするとよいでしょう。睡眠の目的は心身の疲労回復ですから、体を使うと睡眠の必要性がグンと高まります。階段を使ったり、一駅余分に歩いたりという、ちょっとしたことでも効果がありますよ。
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三橋美方さんの著書『快眠セラピー』(K.K.ロングセラーズ)には、ぐっすり眠れるためのヒントがいっぱいです。
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---運動不足になっていると、睡眠中に疲れがとれないことって本当に多いですものね。ほかにも、日頃ストレスを感じているにおすすめの快眠のコツなどありましたら教えてください。
意識的に体の力を抜いて緩めることです。ゆったりとした入浴、ストレッチ、呼吸法、アロマテラピーなどがおすすめです。
さらに最近、私がよく効くと思っている方法は、「うれしいなぁ~、楽しいなぁ~、ツイてるなぁ~、ありがたいなぁ~、幸せだなぁ~」と唱えながら眠ることです(笑)。こういう言葉は、しかめっ面をしたままでは言えないので、自然とにこやかになり、全身の力がスーッと抜けます。
これを繰り返していると、他の気がかりなことを思い出さずにすみます。いくらつらいことがあった日でも、屋根のある部屋で布団に入って眠れるのだから「幸せだなぁ~」って、言ってみてください。
---なるほど(笑)。怒りや不満をそのままに、ブツブツいいながら寝てしまっては緊張もほどけませんものね。毎夜感謝しながら眠ることが、快適な睡眠を得るためには大切なのですね。
三橋美穂さんのホームページはこちら▼
「Sleepeace Cafe」 http://sleepeace.com/
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