人間関係にも生かせる
「80対20の法則」
まずは2割の人とよい人間関係を築いてみよう |
・売り上げの8割は2割の製品、顧客、従業員によって生み出されている
・成果の8割は、費やした時間の2割で生み出されている
このように、経済においては成果の8割は2割の要因によってもたらされるという経験則があり、これを「80対20の法則」といいます。この説を読み解くと、全体の2割への働きかけが成功すれば、全体の8割の成果につながる、ということになります。そして、人間関係に応用すると、
・2割の人とよい人間関係が築かれれば、8割の人ともうまくいくように感じる
・2割の人と意思疎通ができれば、8割の人ともうまくやっていけるように思える
という仮説が立てられます。
「誰とでも愛想良く付き合わなければ」と思うから、職場での人間関係が面倒に思えてしまうものです。しかし、まずは自分の周りの少数の人と、よい人間関係が築いてみること。それができれば、ほとんどの人ともうまくやっていける、と考えると気が楽になります。
ただし、2割との関係だけに固執し、8割の人は無視していい、ということではありません。たとえば、8割の売り上げが2割の顧客によってもたらされるからといって、ほかの客は無視してその顧客だけに集中して営業すれば、安定した業績が築かれるか、といえばそう簡単にはいきませんよね。
特定の関係に固執すると、依存的、排他的、傲慢になりやすくなり、リスクも高いものです。ほかの8割の人にも、常にオープンマインドで接していこうとする態度が大切です。
コミュニケーション下手を
克服する3つのポイント
基本的な挨拶さえしっかりできれば、コミュニケーションの半分近くは成功する |
1) 顔を見て自分から挨拶してみる
「会話が苦手」「なるべく人と話したくない」という人でも、心配ご無用。基本的な挨拶さえスムーズにできれば、コミュニケーションの半分近くは成功できます。朝出社したら、ぜひ自分からはっきりした口調で「おはようございます」と言ってみましょう。ポイントは、相手の顔を見て言うこと。また、親しい人だけでなく、交流のある人にはすべて挨拶しましょう。
2) 慣れてきたら「1往復半の挨拶」
1の挨拶に慣れてきたら、「1往復半の挨拶」を実践しましょう。たとえば朝、「おはようございます」を互いに言いあったら、それに続く言葉を自分から投げかけます。話題は、「寒くなってきましたね」「雨だと大変ですね」など、天候の話題で十分です。
ただし、「月曜の朝はうんざりしますよね」など、ネガティブな言葉はタブーです。相手の心が少しほぐれるような話題を意識しましょう。天候の話題以外なら、「朝、梅の花が咲いているのを見ましたよ」「駅前に新しいラーメン屋さんができましたね」など、身近な話題がいいでしょう。
3) 「?」と思ったら、すぐに聞き返す
疑問に思ったことはあいまいにしておかないのが、ポイントです。「あれ?」「それってどういう意味だろう?」と思ったら、「どういうことですか?」「もっと詳しく教えてもらえませんか?」と、その場ですぐに聞き返しましょう。
疑問をあいまいにしておくと、お互いの意図や気持ちの誤解につながりやすくなります。特に、相手が年長だったり、逆に若すぎたりすると、異世代間の精神的ギャップから疑問をあいまいにしがちです。しかし、コミュニケーションを深めるには、「質問力」も大事です。
また、自分ではなかなか気付かない「話し方の癖」がコミュニケーションを阻害していることがあります。それについては、ぜひ以下の記事を参考にして、見直してみてください。
⇒孤立しがちな人のパターンとは?
⇒あなたはアサーションな会話できてますか?
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