ストレス/ストレスフリーの思考術

“やる気”を引き出すための手法

あなたの周りに「やる気不足」に陥っている人はいませんか? あなたのサポートひとつで、見違えるほどやる気を取り戻すこともできるのです。

大美賀 直子

大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

メンタルケア・コンサルタント。公認心理師、精神保健福祉士、産業カウンセラーの資格を持ち、カウンセラー、作家、セミナー講師として活動する。現代人を悩ませるストレスに関する基礎知識と対処法を解説。ストレスマネジメントやメンタルケアに関する著書・監修多数。

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やる気は“早め”に引き出すのがポイント

最近、あなたの周りの人が「やる気不足」に陥っている気配はありませんか? この状態を放っておくと、憂鬱が深まって心の病に移行してしまうこともあります。しかし、初期の段階であれば、あなたのサポートによって見違えるようにやる気を取り戻すことが可能です。

それは、ただ「がんばれ!」と声援をかければいいわけではありません。また、「今の若い者は」などと精神論を押し付ければいいわけでもありません。もっと、相手の懐に入り込んで、やる気を引き出してあげる必要があるのです。


ほめられるとなぜ伸びるのか?

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イヤイヤやらせても、その人の「やる気」は起こらない
では、その手法とはどんな方法でしょう? それは、まず「ほめる」ことです。人は、ほめられることにより「快」の感情がうまれます

しかし、「どうしてやらないの!」といつもしかられたり、命令されていると、どうなるのでしょう? しかられて生じる「不快感」を回避するために、イヤイヤやるようになります。

心理学では、「ほめられる」などの“快楽”を与えられることによって行動が行われることを「正の強化」といいます。逆に、「しかられる」などの“不快”を回避するために、イヤイヤ行動が行われることを「負の強化」といいます。

短期的には、負の強化によって行動が促されたほうが、成果があがるかもしれません。でも、長い目で見るとやる気をそぎ、その行動が嫌いになってしまいます。こうなると、自発的にその行動を行うことは難しくなります。

あなたの周りの人がやる気不足の場合、その人はふだんからほめられることの少ない人ではないでしょうか? または、いつも上から命令されてばかりで、自発性を促すような環境づくりができていないのではないでしょうか? 一度よく、その人のおかれた環境を観察してみてください。

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