栄養管理/メタボ予防・減量したい人の栄養管理

除脂肪体重と糖質の関係とは? リバウンドしないダイエット(2ページ目)

ダイエットには蛋白質が重要です。それと同時に糖質も重要です。今回はダイエットと糖質の関係を解説します。必要な蛋白質と糖質を取って除脂肪体重を変えなければ、リバウンドの可能性は小さくなります。

西園寺 克

執筆者:西園寺 克

医師 / 感染症・健康情報ガイド

安静で1日に減るのは50g!

前の頁で述べたように糖質は1日で180g必要です。蛋白質は体重1kgにつき1g/1日必要です。体重60kgとすると60gの蛋白質が1日に最低必要です。糖質も蛋白質も1g当たり4kcalの熱量です。糖質180gと蛋白質60gだと(180+60)×4=約960kcalとなります。安静にしている時は1kcal/1kg/1時間の熱を消費します。体重60kgで安静にしている時の1日(24時間)の熱量消費は60×24=1440kcalとなります。もし960kcalの食事をして安静にしていると計算すると差は、1440-960=480kcalです。脂肪酸は1gで約9kcalの熱量があります。運動しないで健康を害さずに安静のままで消費できる脂肪酸の量は480÷9=約50gとなります。

コンビニで糖質180gと蛋白質60g

コンビニに行こう!糖質180g、蛋白質60gの食材といっても感じがつかめないと思います。また通常の食物は脂質も含んでいます。ですから糖質180g、蛋白質60gを取ると実際は脂肪も摂取してしまいます。コンビニにある食材で感じをつかんでみましょう。

卵1個(50g)、豆腐一丁(300g)、ノンオイルツナカン一個(80g)、ご飯パック2個(400g)で、1000kcal、糖質140g、蛋白質55gとなります。これで蛋白質は、ほぼ足りていますが糖質が不足です。糖質、蛋白質以外ではカルシウムも1日に600mgは必要とされています。低い熱量でカルシウムを大量に取るにはスキムミルク以外の選択がありません。加えてスキムミルク1.5杯(36g)とオレジジュース(200g)を飲むと、糖質180g、蛋白質70g、カルシウム600mgで熱量1200kcalの食材となります。

がんばっても減るのは0.5kg/1週

1日の消費熱量、1440kcalは安静状態で計算しています。12時間は睡眠も含めて安静にしていると仮定すると60×12=720kcalの消費です。残りの12時間は平均2kcal/1kg/1時間で計算すると60×2×12=1440kcalの消費となります。合計720+1440=2160kcalとなります。実際は野菜、調理油も摂取するので1200kcalの食事は極めて困難ですが、試しに実行した場合で計算してみましょう。不足分は2160-1200=960kcalとなります。この差を脂肪で燃やして補うと脂肪酸は1gで約9kcalの熱量があるので、960÷9=約100gの脂肪を燃やす事が可能となります。

基礎代謝に相当する1440kcalの食事をした場合は、その差は2160-1440=720kcalとなります。この場合は一日に燃やす脂肪の量は720÷9=80gです。1週間で80×7=約500gとなります。2週間で1kg、4週間で2kgとなります。除脂肪体重を変化させないダイエットの限界は、この当たりということになります。

>>除脂肪体重とダイエットクイズ?次ページで紹介します>>
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