「食物繊維がカラダによい」と聞いたことがある人がほとんどだと思います。では、なぜ食物繊維がカラダによいかご存知ですか? 実は、食物繊維には糖尿病や心筋梗塞などの予防をはじめ、多くの健康効果があります。
食物繊維摂取がとても不足している日本人
色々な雑穀を混ぜてみるのも楽しい。まずは白米に少し加えるとよいかも。
食物繊維には、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があり、糖尿病、心筋梗塞、高血圧、痔、便秘、大腸の病気などを予防する効果があります。厚生労働省によると、食物繊維の摂取量は成人で20~25gとすることが望ましいとされています。残念ながら、平成15年の国民栄養調査によると、日本人の平均摂取量は14.3gとなっています。15~50才の平均はわずか12.9gです。これでは病気の予防は期待できません。食物繊維の働きと、食物繊維を含む食べ物の紹介をします。
「水溶性」食物繊維で健康な血液を保つ!
この組み合わせで炊くと紫色になる。もち米をちょっぴり加えるともちもち感が。
水溶性食物繊維には脂質や炭水化物の吸収を遅らせる働きもあります。よって、炭水化物がゆっくり吸収されるために血糖値の上下が緩やかになります。これは特に糖尿病・糖尿病予備軍の人には嬉しい効果です。また、水溶性食物繊維は腸内でコレステロールやコレステロールから作られる胆汁酸とくっついて体外に排出されます。結果として悪玉コレステロールを改善することができます。水溶性食物繊維には保水性があるため、食物の腸内滞留時間を延ばすことで、腹持ちをよくする効果もあります。残念ながら日本人の主食である白米には、この水溶性食物繊維は含まれていません。
■水溶性食物繊維が多く含まれる食べ物
押麦、大麦めん、オートミール、全粒粉、ライ麦、きんかん、アボカド、うずら豆、インゲン豆、そらまめ、あずき、納豆、テンペ、さつまいも、なめこ、甘栗、アーティチョーク、えだまめ、オクラ、ごぼう、千切り大根、茎にんにく、ふきのとう、芽キャベツ、にんじん、モロヘイヤ、海藻など
*可食部100gあたりに、食物繊維が1g以上含まれるものを選びました。
■期待できる効果のまとめ
- コレステロール改善
- 血糖値改善
- 糖尿病改善
- 心筋梗塞予防
- 体重コントロール