IT用語をサイトやネットで調べ、勉強するにはコツがある
用語検索では用語の後ろに「とは」をつけて検索するのがコツ
IT業界ではよく分からない専門用語が飛びかいますが分からない用語が出てきたら、まずネットで調べましょう。
用語を調べるとき、用語に加えて「とは」とつけて検索するのがコツです。これは検索エンジンが登場した頃に行われた「検索の鉄人」コンテストで鉄人が披露していた技。まだGoogleが登場するはるか以前の1997年に行われ、コンテストではgooが使われました。今でも通用する技です。
IT業界は進化が激しい業界ですので、次々と新しい用語が生まれ、テキストなどに載る間もなく拡がります。ネットで調べるしかありません。
説明を読むよりも図で見るほうが理解できることもあります。
例えば、検索エンジンでハードディスクの耐障害性を上げる「RAID5」を調べる場合、検索窓の上にある「画像」をクリックし、画像検索を使うとRAID5の説明画像や写真が出てきます。ざっと画像を見てから用語の解説を読むと理解が深まるでしょう。
ITパスポート試験で体系的に勉強する
体系的に学ぶにはITパスポート試験からはじめる
IT業界で必要とするスキルは、経済産業省によって体系化されています。これが、ITSS(IT Skill Standard:ITスキル標準)でIT教育の「ものさし」になっています。
スキルはレベル1からレベル7まで段階別になっていて、レベル7は世界に通用するプロフェッショナル・レベル。レベル1は最低限必要な基礎知識があるというレベルです。
ITSSは、IPA(情報処理推進機構)が行っている国家試験・情報処理技術者試験と対応しています。情報処理技術者試験はたくさんの試験があり、一番の基礎となるのがITパスポート試験。合格すると、ITSSのレベル1で期待される必要最低限の能力レベルに到達しているとみなされます。
情報処理技術者試験がエンジニア向けの試験であるのに対し、ITパスポート試験は登竜門的位置づけでユーザ企業が受験したり学生が就活の資格欄のために受験したりもします。
IT業界で期待される必要最低限の能力レベルがITパスポート試験ですので、体系的にIT知識を学ぶことができます。国家試験で初めてコンピュータを利用して試験を実施しています。
→ ITパスポート試験(情報処理推進機構)
ITコーディネーターのケース研修で勉強する
社内にIT人材がいない中小企業ではシステムを外注せざるをえません。コミュニケーション不足などから、開発がうまくいかないことも多くあります。ITコーディネータ(ITCA)は、経営に役立つIT利活用に向け、経営者の立場に立った助言・支援を行い、IT経営を実現するための人材です。ケース研修を受講し、ITコーディネータ試験に合格するとITコーディネータ資格が取得できます。試験は IT経営推進プロセスガイドラインをもとに出題されており、ガイドラインではIT経営を推進する上で経営者やプロジェクトマネージャが、どの様に活動するかについて、実行基準(進め方)と判断基準(基本原則)を示しています。
ケース研修では、プロジェクトを立ち上げ経営戦略、IT戦略の立案、システム開発、システム運用など、システム開発のライフサイクル全てをケース企業を通じて議論しながら学ぶことができる研修。バックボーンが異なるメンバーが集まり議論しながら行います。
ITベンダーのシステムエンジニアや営業、コンサルタントの受講が多く、なかには中小企業の経営者が自社のシステム導入を成功するための勘所を養うために参加することもあります。
→ ITコーディネータ試験(ITコーディネータ協会)
PMBOKはプロジェクト管理を体系的に勉強できる
システム導入で難しいのがプロジェクトマネジメントです。プロジェクトをうまく管理し、Q(品質)、C(納期)、D(納期)を守らなければなりません。アメリカの非営利団体PMIが、PMBOK(Project Management Body of Knowledge)という名前でプロジェクトをマネージメントする知識体系をまとめています。
PMBOKは、プロジェクトマネジメントの事実上の世界標準で、オリンピックの開催年(4年)ごとに改訂されています。このPMBOKはシステム導入だけでなく、ダム工事や鉄道建設などプロジェクトと名のつくもの全てにおいて使える体系です。日本語翻訳され、本として発売されています。
このPMBOK体系に準拠した資格があり、PMP(Project Management Professional)と呼ばれ日本人の取得者も増えています。
→ PMP試験(PMI 日本支部)
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