SWOT分析はマーケティング戦略立案に必要不可欠なツール
ただ、このSWOT分析は漠然と強みや弱み、そして機会や脅威を分析するだけでは効果がありません。しっかりと分析対象を認識した上で、さまざまなパターンの分析を使い分けていく必要があります。
今回は、パターンに応じたSWOT分析の活用法をお伝えしていくことにしましょう。
SWOT分析は対象を明確化させよう
SWOT分析は自社の強みや弱み、機会、脅威を分析していく非常にシンプルな分析ツールですが、分析者の中で描くイメージだけで分析を行ってもあまり意味のないものになります。たとえば、あるベンチャー企業がSWOT分析を行って自社の強みは「技術力」で、弱みは「人的資源の少なさ」と決定したとしましょう。この分析は漠然としたものであり、確かに技術力はあっても、業界でトップを走る企業と比較するとその技術水準も強みとは成り得ないかもしれません。また。「人的資源の少なさ」という弱みは組織としての結束力を高め、逆に強みに転じることも考えられます。つまり、強みと弱みは表裏一体の関係とも言えるのです。
そこでSWOT分析を行う場合は自社のみを漠然と行うのではなく、対象を明確にした上で比較して「自社はどのような強みや弱みを持っているのか?」という分析を行う必要があります。
内部環境分析は短期戦略に有効
SWOT分析は実施する順番で結果に違いが現れる
そして、次に「自社の強みを活かしてどのような機会を得ることができるか?」、また「弱みからどのような脅威が考えられるか?」「自社の強みで考えられる脅威を避けることができないか?」「弱みで脅威が増幅することはないだろうか?」といった観点から分析していくことに繋がるのです。
つまり、既存の経営資源の中でどのようにして最大限の成果を収めていくかというポイントを踏まえて、戦略を立てることになるわけです。これは、現状保有する経営資源で得られる最大限のビジネスチャンをものにする戦略を立てるということになりますから、特に短期的な戦略を構築する際に有効な手段と言えます。