キャリアプラン/自己分析の方法

キャリアと価値観を振り返る

キャリアプランを行うための1番目の手順である「バリューとキャリアの棚卸しについてご説明します。キャリアのみならず、自分の価値観を知ることは長い眼で見て重要なことです。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド

キャリアプランの手順

キャリアのみならず、自分の価値観を知ることは長い眼で見て重要なことです。キャリアプランを描くには、次の手順で取り組みます。

■キャリアプランの手順
  1. バリュー(価値観)とキャリア(経歴)の棚卸し……過去から現在までの棚卸しをする
  2. アセスメント(自己分析)……現在の自分の強み・弱みを知る
  3. ビジョンと戦略の策定(自己分析……在りたい未来の姿と、現在から未来への道筋を具体的に描く
以上の3つの手順でプランニングしていきます。今回は、バリューとキャリアの棚卸しについて説明します。

エクセレントカンパニーには明確なバリューがある

強い会社には明確な企業理念がある!
キャリアを考える際に、まずは自分自身のバリューを知ることです。バリューとは価値観や理念を意味します。行動する上での軸、大切にしたいことや譲れないことです。コーポレートバリューとは企業理念であり、世界的に有名な多国籍企業など、エクセレントカンパニー(超優良企業)は創業当時から脈々と流れる明確で強い経営理念があります。

IBM、ジョンソン&ジョンソン、GE、トヨタ、Panasonic、ソニーなど、世界的規模で展開している超優良企業の根底には全社員の行動規範となるような理念があります。このような会社では、その理念が理念で終わらず、具体的な仕組みとして会社の制度や業務にまで落とし込まれています。

ガイドは新卒で7年間IBMに在籍していましたが、社員の行動規範が掲げられている「ビジネス・コンダクト・ガイドライン」に「他社を誹謗・中傷してはならない」という文言があります。競合状況の中で他社を蹴落としたいということも多々ありましたが、フェアに勝負することが最終的には顧客に還元され、最終的には自社の利益に繋がるという意思の明確な表れであると解釈しており、独立した今でもこの教えがガイドの根底に流れています。

現在の世界的企業といえども、創業当初は数名からスタートしたベンチャー企業だったということを認識して下さい。社員が共鳴できる経営理念とわかりやすく具体的な行動規範があり、それが仕組みとして組織化されていたからこそ、今日のような形になったのです。
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