手帳を武器に「上場会社を作る」という目標を達成したグローバルメディアオンライン熊谷正寿社長。著書『一冊の手帳で夢は必ずかなう』には、緻密な手帳活用術がこと細かく紹介され、その徹底振りには驚かざるを得ません。しかし、成功のカギは手帳活用に入る前の「問題意識」と「ブレスト力」にあったとガイドは考えます。

火種は問題意識

熊谷正寿氏の手帳
熊谷氏の手帳。ファスナーが閉まらない分厚さ
vol1でも書きましたが、熊谷社長は21歳で「1人4役」の慌しい生活の中で自分を見失いそうになりました。そんなとき手帳に「やりたいこと」や「やるべきこと」を書くメリットに気づき実践し、以後バランスの取れた人生を歩めるようになりました。

熊谷氏が「忙しい」→「何もかもが中途半端」→「不満の蓄積」というマイナスの循環を断ち切れたのはなぜでしょうか? さらに、そこから約3年かけて独自の手帳術を編み出し成功を手に入れたのはなぜでしょうか?

それは強烈な「問題意識」があったからにほかなりません。熊谷氏と同じぐらいの苦境を経験している人は数多いと思いますが、その状況に強烈な危機感を感じ「何とかしたい」という強い動機を生み出し、実際に行動した人は数少ないのではないでしょうか。“火事場の馬鹿力”といいますが、人間やはりギリギリの状況に追い込まれないと大胆な行動は起こせません。

同じ「苦境」でも平気な人もいれば、そうでない人もいます。しかし、現状に不満があればそれは健全な状態ではありません。「何とかしたい」と思っていても、忙しさに流されて行動が起こせない人が多いと思います。

ちょっと一呼吸置いて「なぜ現状に不満なのか」と、自分を見つめ直してみませんか? それによって「問題意識」が高まり、自分の人生を自分でマネジメントしようとする“火種”になるはずです。

ブレストが油を注ぐ

問題意識を持って「何とかしよう」と思うのは、焚き木でいえば“火種”の段階です。さらに大きな炎にするには火に“油”を注ぎましょう。。それを可能にする“油”が「ブレスト力」だといえます。火種が「何とかしよう」という意志だとすれば、油は「じゃあどうするんだ」というアイデアです。このアイデアを多く集め展開する力に熊谷氏は長けています。

現状を改善するために「やりたいことリスト」を作りはじめた熊谷氏は、頭の中にあった「やりたいこと」を単に紙に転記するだけではなく、成功者に会い、本を読むなど外部から自分の成功イメージに近い人物や住む家、乗るクルマにかんする情報を集めました。熊谷氏は雑誌などを見て「カッコイイ」と思ったクルマや家があると、切り抜いて手帳に貼り付けたそうです。

この作業は会議などでよいアイデアを生み出す手法「ブレインストーミング」(通称ブレスト)に似ています。ブレストはアイデアを自由に数多く収集することを目的にしています。「こうなりたい」と思った人物を数多く知り、その上で内容を吟味するうちに自分の成功イメージが明確になるのです。

構想を練るのは自分の頭ですが、自分の頭の中にあるものだけで考えても、それ以上のものは生まれません。むしろ積極的に外部に情報を求めることによって、自分以上の考え方などを知るチャンスが生まれ、構想を練る材料が集まってくるのです。

最初が肝心

キャリアプランニングには、計画をまとめる表やチャートが数多く登場しますが、それらは構想やアイデアをまとめるツールに過ぎません。熊谷氏の考案したツールは考え抜かれた素晴しいものですが、それを使う前に自分の問題意識やアイデアが十分蓄積する方が近道かもしれません。

vol3予告「著者インタビュー」

熊谷正寿氏
vol3登場、グローバルメディアオンライン熊谷正寿社長
ここ2回ご紹介した『一冊の手帳で夢は必ずかなう』の著者、グローバルメディアオンライン代表取締役会長兼社長の熊谷正寿氏のインタビューに成功しました。「手帳のノウハウは約3年かけた研究の賜物であること」など、本に書かれていない興味深いお話をお聞きしました。ぜひご覧ください!

関連リンク
『一冊の手帳で夢は必ずかなう』に学ぶvol.1 ヒットの秘密は「親近感」?
『一冊の手帳で夢は必ずかなう』(かんき出版)[amazon.co.jp]
クマガイコム[著者熊谷正寿氏のブログ]

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