命取りになるものは何か?
今回の不況の特徴は、世界同時に起こっていることです。そのため海外に市場を求める企業は、軒並み大打撃を受けています。基幹産業が業績不振に陥ると、その余波は国内にじわじわ広がっていきます。恐いことは、「まさか!自分に起こるとは!」と普段ではあり得ないことが起こってくることです。■支払いの遅延、代金の不払い
取引先の業績が悪化して資金繰りが困難になると、支払いの遅延や不払いが起こります。支払日が遅れるようになったら、取引相手として赤信号が点灯します。資金難に陥った企業の生存率は、一般的に低いからです。不況下ではなおさらです。
【対策】
支払予定日を超えた売掛金の回収は、時間が遅れるほど難しくなります。そのためには、売掛金の支払い日に、必ず入金チェックすることをルーティン化しましょう。支払いの催促は、実際しにくいものです。しかし、連絡をせずにそのままにしておくと、支払ってもらえる可能性は限りなくゼロになります。
現在、入金予定日が過ぎても、支払われていない「売掛金」はありませんか? そのまま、2年が経過すると、時効になってしまいます。未回収の売掛金が生じてしまったら、そのままにせず、すぐに対策を講じましょう。
■主要取引先が倒産、吸収合併されて無くなる
これは最悪のケースになりますが、まだまだ増えていくでしょう。取引先が健全な経営を行っていても、連鎖倒産ということがあります。吸収合併されて、取引窓口が無くなることもあり得ます。
【対策】
倒産(または吸収合併)する事実は、突然勧告されることが多いようです。そうなってからでは打つ手がありません。売上の配分を、1社に集中しないようにしておくこと、取引先の業界や経営状態にも、普段から注意を払っておくことが必要です。
「単価の安い仕事は、引き受けるべき、それとも断った方がいいか?」というご質問をいただきました。重要なことは、取引先を選ぶ判断基準を、自分で持っているかどうかになります。メリットを生む選択をするには?